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Latest documentary "Oyster Factory" has been officially invited to Locarno International Film Festival 2015! 最新作『牡蠣工場』がロカルノ国際映画祭へ正式招待されました!

Friday, April 30, 2010

マスコミが騒がぬなら俺が騒ぐ! 官房機密費

まず、この記事を読んでぶったまげた。

要するに血税を賄賂に使っていたということだよ、これ。なのに何でマスコミはあんまり騒がないの?はっきり言って、異常です。小沢問題なんてふっとぶくらい、これは大大大問題だろう。
野中広務氏「官房機密費、毎月5千万〜7千万円使った」(4/30/2010 朝日新聞)
http://www.asahi.com/politics/update/0430/TKY201004300449.html
 小渕内閣で1998年から99年にかけて官房長官を務めた野中広務氏が30日、当時の官房機密費の取り扱いについて、「毎月5千万〜7千万円くらいは使っていた」と暴露した。首相の部屋に月1千万円、野党工作などのため自民党の国会対策委員長に月500万円、参院幹事長にも月500万円程度を渡していたほか、評論家や当時の野党議員らにも配っていたという。都内で記者団に明らかにした。
 野中氏はさらに「前の官房長官から引き継いだノートに、政治評論家も含め、ここにはこれだけ持って行けと書いてあった。持って行って断られたのは、田原総一朗さん1人」と述べた。
 与野党問わず、何かにつけて機密費を無心されたこともあったという。「政治家から評論家になった人が、『家を新築したから3千万円、祝いをくれ』と小渕(恵三)総理に電話してきたこともあった。野党議員に多かったが、『北朝鮮に行くからあいさつに行きたい』というのもあった。やはり(官房機密費を渡して)おかねばという人と、こんな悪い癖がついているのは絶対ダメだと断った人もいる」とも語った。
 いまになってこうした話を明かす理由について、84歳の野中氏は「私ももう年。いつあの世に行くか分からんから。やっぱり国民の税金だから、改めて議論して欲しいと思った」と説明した。
 鳩山政権では、平野博文官房長官が官房機密費の金額を公表しているが、その使途は明らかにしていない。野中氏は「機密費自体をなくした方がいい」と提案した。(蔭西晴子)

今こそ、下記の記事も読み直すべき。
河村氏の機密費引き出し「異様」 政府答弁書で指摘(2/19/2010 朝日新聞)
http://www.asahi.com/politics/update/0219/TKY201002190160.html
 鳩山内閣は19日、政権交代が決まった昨年8月の総選挙直後、当時の河村建夫官房長官が引き出した2億5千万円の内閣官房報償費(官房機密費)について、「それまでの支出の態様と異なるものと言わざるを得ない」とする答弁書を閣議決定した。新政権発足前の「駆け込み」で、異様な引き出しだったと示唆している。
 鈴木宗男衆院議員(新党大地代表)の質問主意書への回答。官房機密費をめぐっては、平野博文官房長官が国庫からの支出記録を公表し、総選挙2日後の昨年9月1日、河村氏が2億5千万円を請求し、引き出したことが明らかになっている。
 鈴木氏は質問で「衆院選後にすべて使い切る形で引き出されていたことを適切だと認識しているのか」と追及。答弁書は「河村氏の判断で執行され、個別具体の判断の適否は現内閣が答える立場にない」としつつも、「それまでの支出の態様とは異なる」と指摘した。2億5千万円の使途には触れていない。

そして、これも。
金庫カラにし自民下野 機密費、突出の2.5億円支出(11/21/2009 朝日新聞)
http://www.asahi.com/politics/update/1120/TKY200911200338.html?ref=reca
 平野博文官房長官は20日の記者会見で、04〜09年度の内閣官房報償費(官房機密費)の国庫からの支出記録を公表した。政権交代が決まった衆院選2日後の9月1日、当時の河村建夫官房長官が2億5千万円を内閣府に請求し、引き出していた。約半月後に平野氏が河村氏から引き継ぎを受けたときに、この引き出し分はすべて使われており、官邸内の残高はゼロになっていたという。
 平野氏が公表したのは、機密費を管理する内閣府に歴代の官房長官が支出を請求した日付と金額の一覧。受け取った機密費をいつ何の目的で使ったかについては明らかにしなかった。
 記録によると、自公政権時代には、年度末の調整を除いてほぼ毎月1億円、年間12億円前後が国庫から引き出されていた。ところが今年度は、河村氏が9月1日付で通常の2.5倍にあたる2億5千万円を内閣府に請求していた。8月までは例年同様毎月1億円が引き出されていた。
 平野氏は、河村氏から引き継ぎを受けた9月17日の時点で「事実上、官邸の金庫の中では(残高が)なかった」と説明した。09年度予算で官房機密費は14億6165万円を計上。うち8億5千万円を麻生政権が使った計算だ。政権交代後、平野氏は9月24日と10月14日にそれぞれ6千万円を内閣府に請求していた。
 政権交代前に駆け込みで突出した金額が引き出された理由について、平野氏は「前政権の時の支出だ。私が根掘り葉掘り、これはおかしいということは、前政権のことだから、差し控えたい」と述べた。
 河村前長官は20日、記者団に「使途についてはこれまでも非開示だ。説明する立場にない。引き継ぎはきちんとやらせて頂いた」と語った。


マスコミが騒がないなら俺が騒いでやろうということで、鳩山首相と福島党首にツイッターから質問を出した。返事はないだろうけど。

マスコミが騒がないと社会問題にならないということは、我々の意識と思考と社会はマスコミに乗っ取られているということだ。そうでないことを願うばかりである。

Sunday, April 25, 2010

山さんと With Yama-san


『選挙』の主人公・山さんと東大のクラスメートとして出会った頃の写真。新入生歓迎オリエンテーションのときだったかな。オイラは花の18歳!

A picture taken around the time when I met Yama-san, the protagonist of CAMPAIGN, for the first time at Tokyo University. I was only 18 years old!

推定無罪の原則はどこに

いつも思うんだが、なぜ逮捕された瞬間に「女」扱いなんだろう?推定無罪の原則を、マスコミはどう考えているのだろうか。

この女性は亡くなってしまったけど、後で無罪と分かったら「女よばわり」したことを謝罪するのだろうか。

「足利事件」のような冤罪事件が起こる度に警察を非難するなら、まずは自分たちの報道の仕方を顧みるべきだろう。全然教訓が活かされていない。

拘置中に摂食障害の女が死亡 (毎日新聞)
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20100426k0000m040059000c.html
 栃木県警栃木署は25日、窃盗容疑で21日に現行犯逮捕し同署3階の留置室に拘置していた栃木市の無職の女(37)が25日死亡したと発表した。女は摂食障害で入院歴があり、拘置中はほとんど食事を取らなかったという。26日に司法解剖し死因を調べる。
 同署によると、24日午後7時ごろ、留置室で女が毛布にくるまり、ぐったりしているのを巡回中の署員が見つけ119番。搬送先の病院で25日午前5時25分ごろ死亡した。女は市内で食料品を万引きしたとして逮捕され拘置中。出された食事を一、二口しか食べず、23日からおかゆに切り替えた後もほとんど食べなかったという。
 同署の石崎和男副署長は「管理体制は適正だったと考えている」とコメントした。【中村藍】

Friday, April 23, 2010

The Laboratory of Dr. X

妻の柏木規与子が振付したアニメダンス・コメディ「X博士の実験室」。その全編をアップしました。マッド・サイエンティストのX博士が、新生物兵器としての舞踏ダンサーの開発をするという物語です。18分と長いので、2部に分けています。撮影は僕が行いました。

I've uploaded Kiyoko Kashiwagi (my wife)'s anime dance piece, THE LABORATORY OF DR.X. The whole piece is 18 minutes, so I divided it into two parts. A mad scientist, Dr. X, engages in a mission to invent a new biological weapon, a Butoh dancer. Enjoy.



『選挙』語録・その2 CAMPAIGN Quote #2


山さん:いやとにかくね、腹立つことは色々多いんですよ。何をやっても怒られる。何をやらなくっても怒られる。
鎌田:だれから怒られるの?
山さん:いろんな人から。
鎌田:後援会の人?
山さん:後援会もそうだし、先生方もそうだし。おまえやる気あんのかって言われるんでね。あいさつの仕方が悪いとか。
鎌田:先生方っていうのは、市議会の先生方ってこと?
山さん:いや、いろんな先生。衆議院もいれば参議院も、あと県議会もいるし、それから自民党の組織はいろいろ後援会の人とかいろいろいるし。
桑田:党の中での先輩・後輩のヒエラルキー?
山さん:その通りなんす。結局体育会なんす。僕はね、やっぱり体育会ではなかったから、挨拶とか礼儀の仕方が抜けてるんですよ、習慣として。そういうのに慣れてる人は全然そういう先輩を立てるとか、そんなの当たり前なんで。

YAMA-SAN: There are so many things that piss me off. People're chewing me out all the time for whatever reason.
KAMADA: Who chews you out?
YAMA-SAN: Everybody.
KAMADA: Your volunteers?
YAMA-SAN:My volunteers, my Sensei, everybody. They even complain about the way I bow.
KAMADA: Who are these Sensei?
YAMA-SAN: Diet members, prefectural assemblymen, city councilmen, etc.
KUWATA: It's this party hierarchy you always hear about, no?
YAMA-SAN: Exactly. It's like a military.I've never joined this kind of group before, so I don't know how to behave.

A Night in New York


生まれて初めて撮った短編映画『ニューヨークの夜』の全編をアップしました。10分、カラー、16ミリ、1995年。 学生時代の作品で、サイレントの劇映画です。今見ると、案外「観察映画」っぽい。この映画を持って初めて映画祭に参加しました。思い出深い作品です。妻の柏木規与子も“通りすがりのダンサー”として出ています。

I uploaded my very first short film A NIGHT IN NEW YORK. 10 minutes, color, 16 mm, 1995. It's a silent, student, fiction film at SVA. I now realize that it's quite "observational." With this film, I also attended a film festival for the first time in my life. Great memories. My wife Kiyoko Kashiwagi is in this piece as a "passerby dancer."


Thursday, April 22, 2010

愛犬

おととい道を歩いていて、飼い主に連れられ向こうからハフハフいって歩いて来る犬に目が釘付けになった。実家にいた、死んだ愛犬のジャムに生き写しだったからだ。

血統書付きの犬なら似ているのがいてもおかしくないけれど、ジャムはノラ出身の雑種だ。拾ったとき、オフクロがオオカミかと疑ったくらい、かなり変わった容貌の犬で、日本でも似た犬を見たことがなかった。それなのに、遠い異国のニューヨークの街角で、体型も表情も振る舞いもそっくりな犬を見かけるとは、シュールな感覚だった。

ジャムはまだノラ犬だったとき、乳飲み子が4匹もいた。自分はガリガリにやせ細っているのに、赤ちゃんはみんな丸々太っていた。当時妊娠中でお腹の大きかった姉がそれを目撃し、彼女の母性に打たれて、なんとかしたいと涙ながらに言い出したのが、子犬たちもろともウチで取り敢えず引き取るきっかけになった。すでに保健所に通報した人がいたので、ぐずぐずしている余裕はなかった。

子犬たちは小さくて可愛かったので、瞬く間に引き取り手がみつかった。でも、食いしん坊でガサツで大柄なジャムだけは、ウチに残った。そして平々凡々に暮らした。

そのジャムも数年前、老衰で静かに息を引き取った。アイスの棒だろうが何だろうが、食べ物の臭いのするものなら何でもガバガバ食べてしまう、ノラ犬暮らしで身に付いたであろう悲しい癖は、ついに最期までぬけなかった。

そのジャムに似ている犬がこの街にいるというだけで、なぜか心が温まる。今度会ったときには、ちゃんと挨拶をしたい。

Wednesday, April 21, 2010

「アカデミール」賞に『精神』がノミネート!

FM826のネットラジオ「南陽・ほっそんのバンクララジオ」(毎週金曜22時〜24時)の「アカデミール」賞に『精神』がノミネート!「衝撃」部門だそうです。

http://ameblo.jp/nanhoso/

Clips from MENTAL #1 『精神』映像クリップ・その1

Watch Dr. Yamamoto consult Misaki, one of his patients, in my documentary MENTAL on YouTube HD.

映画『精神』の1シーン。山本医師による美咲さんの診察。HD画質。

『精神』語録その2 MENTAL Quote #2


今中:それがねえ、その意味でね、健常者から観てこっちの当事者の間にカーテンがあるいうのとね、それから、下手するとねえ、当事者の方から健常者の方に向かってね、カーテンを作るんですよ。あの…、悪く行くと。僕はね、私の場合はね、カーテンいうのが言葉でいえば偏見なら偏見いう言葉があると思うんだけど、だけども私の場合は25歳のときに、それ取ったわけ、自分の中で、そのカーテンを。とにかく偏見が世の中にあるのは事実で、現実は現実なんだけれども、せめて自分の中で自分に偏見を持たんことにしてね。あの、そういう訓練いうか、そういう風にしてきたんですよ。

想田:どうやって自分の自分に対する偏見というものを取り除いていったんですか?

今中:それはねえ… どういうんかな。あの…自分が病気が良くなってくるとね、病識が出てきだして病気がよくなってくると、よくなってくるとね、健常者の人のことも見えるようになるんです、相手側もね。ほんで、自分は確かに病気を持っとる。ほんなら健常者は完璧かいうたら、おらんのですよ、そんな人は。人間ね、僕の目から見たら人間はね、精神障害であれ普通の人であれね、あの、いわゆる全人的にねえ、あの、「健」状態の人はこの世の中探しても一人もいないんすよ。一人もいないんすよ、そのことが分かってくるわけでね。

IMANAKA: I understand that healthy people put a curtain on mentally ill patients. But the sad thing is that sometimes, we patients isolate ourselves from regular people with a curtain, too. In my case, when I was 25, I got rid of the curtain, or the prejudice inside me. People certainly have prejudice against us, but I thought I can at least get rid of my own prejudice against myself.

SODA: How did you actually get rid of that?

IMANAKA: Well…I don’t know how to put it… But, when my condition was getting better, I started to understand regular people better.I asked myself, “It’s true I’m mentally ill, but if you’re healthy, does that mean you’re perfect?” I realized that not one person in this world is absolutely perfect. It doesn’t matter if he’s healthy or sick, but nobody as a whole person is perfect. Nobody.

Clips from CAMPAIGN #2 『選挙』映像クリップ・その2

Watch Yama-san gets yelled at by his campaign manager in my documentary CAMPAIGN on YouTube HD. Banana is the key word.

『選挙』で山さんが怒られるシーン。HD画質。バナナに注目。

Clips from CAMPAIGN #1 『選挙』映像クリップ・その1

Watch a funny scene from my documentary CAMPAIGN on YouTube HD. Take a look at the guy who's looking for his microphone. I'm making my movies to be seen in theaters, but in this digital age, I realized that we could enjoy it in a whole different way, too. So, more clips from CAMPAIGN and MENTAL are coming soon.

『選挙』の有名な一場面をHD画質で。マイクを探す駅員さんに注目。観察映画は映画館で観てもらうために計算して作っていますが、デジタル時代には別の楽しみ方もあるなあと、クリップをアップしてみて思います。これからもアップ続きます。

Tuesday, April 20, 2010

映画『精神』釜山国際映画祭上映後 Q & A

パソコンのファイルを整理していたら、映画「精神」をワールドプレミアした釜山映画祭での質疑応答の書き起こしが見つかった。拙著「精神病とモザイク」(中央法規)に盛り込むつもりだったのが、紙幅の関係でほぼ割愛せざるを得なかったのを思い出した。そのまま眠らせておくのはもったいないので、ここに掲載しておきたい。長文ですが、何かのお役に立てれば幸いです。

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映画『精神』釜山国際映画祭 上映後 Q & A (ワールドプレミア)
10/3/2008
司会:ナム・イニョン 通訳:延智美

想田: まずは最後までご覧いただき有り難うございました。そう簡単に最後まで見れる映画ではなく、どっとお疲れになったのではないかと思い、感謝しています。それから、今日、今の映画に出て下さった方、それから協力して下さった方が来ておりますので、ちょっとご紹介したいと思います。ちょっと立って下さい。
(会場、拍手)
皆さんはこの診療所と作業所のスタッフの方です。まず、こういうドキュメンタリーを撮る時には、患者さんに安心してもらう事が大事なんですけれども、そのためにはスタッフの方が僕を受け入れて、100%応援してくれないと、患者さんは繊細なので、撮影をなかなかうまく進められないんですね。そういう意味では、この方々が100%僕を信頼してサポートしてくれたので、なんとか撮影ができたのいうのが実感です。だからすごく感謝してます。それでも、僕が「出てくれますか?」と訊いた10人の当事者のうち、8人から9人は「出たくない」とおっしゃったんですね。それは、それだけこの問題がタブーだということなんです。精神的な病を持っているという事は、今の日本ではなかなか言い出す事ができません。ですから、映画に出て下さった方はもの凄い勇気を持って出て下さったんです。彼らの協力無しには、この映画は出来なかったので、出て下さったみなさんに感謝を申し上げたいと思います。それから釜山映画祭からはお金をいただきまして、そのお金なしにはこの映画が完成できませんでした。本当にありがとうございました。

司会者: 皆さん色々と質問があるかと思いますが、もう遅い時間になっておりますので、すぐに質問を受けたいと思います。

質問者(男性): 一般的に精神の病を患っておられる方々というのは、カーテンの裏に隠れていて、一般の人々とは距離感がある。で、この映画を通じて、一般の人々も同じような面を持っているし、また彼らを通じて学べることがあるという印象を受けて、とても驚きました。で、もっともご質問したいのは、彼らの心をどうやってオープンにさせていったのか、あれだけの話を聞けるには、どうやって彼らを説得し、心を開いてもらうというアプローチがあったのか、どうやってあれだけ彼らと近い距離が持てたのか、ということです。

想田: 先ほど申し上げたように、僕だけの力ではそういう風にいかなくて、やはり周りに協力者がいたというのが大きいと思います。特に山本先生が、撮影に対して不安を抱いた患者さんたちに、安心を届けて下さったんじゃないかなという気がしています。あとは、僕がカメラを持ってずーっと居るもんですから、段々友達になるんですよね。なかには僕に人生の相談をしてくる人もいたりとか、次第に深い交流も出てくるんです。

司会者: 無料相談ですか?

想田: そうです、無料相談です。(場内、笑い)

で、そうしていくうちに撮影が進んでいって。あとは、本当は、皆さん自分の気持ちをおっしゃりたいんだと思うんですよね。普段はあまり言えないことっていうのを、世間に向かって、カメラに向かって、言うんだと。例えば、今までは誰にも自分が病気だってことを言わなかったんだけれども、この映画をきっかけに言うようにする、というような決断をした人もいます。

司会者: 具体的に撮影期間はどれ位かかったんでしょうか?また、登場される方々とはどれくらい緊密に会われていたんでしょうか?

想田:  撮影は2回に渡ってやりました。2005年と2007年の2回の撮影で、合計だいたい一ヶ月位です。僕は患者さんとカメラを持たずに会う事はほとんどないです。必ずカメラを持って、「自分は撮影する人間だ」ということを示しながら、それでも受け入れてくれる方とどんどん撮影が進んでいったと思います。というのは、カメラを回す前に仲良くなって、それからおもむろにカメラを取り出して回すという手法の人もよくいるんですけども、僕はカメラを回している時と回してない時では人間が変わるんですね。だからカメラを回している時の人間を知ってもらうために、最初からカメラを回すというのが僕のやり方です。

司会者: たくさんの方の手が上がっているので、多くの人に回るように簡略に質問をお願いします。

想田: 僕も簡略に答えます。(場内、笑い)

質問者(男性):日本では精神病だということを言うことすら難しい、タブーだ、というお話がありましたが、そういったことを映画で撮ろうとしたきっかけを教えて下さい。

想田: 僕自身、色んなプレッシャーに負けそうになって、一度精神科に駆け込んだ事があります。その時、僕はすぐに回復したんですけれども、「ああ自分も病気になり得るんだな」と実感しました。でも、普段は全然関係ないものとして僕らは生活していて、まるで異星人を見るかのように、精神病患者は自分たちと違うっていう風に分けているような気がします。その状況はなにかおかしいと思ったので、ここは一つドキュメンタリーを撮りたいと。あとは、私の義理の母がこの診療所と一緒に仕事をしていて、たまたまこの診療所を知る事ができた。だからこれはいい機会なので、撮影を開始したということになります。

質問者(女性):この映画を撮られる前と撮られた後では、見方・考え方の変化はあったんでしょうか?映画の中で「カーテンで隔てられている」というような台詞が出てきますけれども、こういった精神疾患のある方々は、個人的に精神的な問題があるんだと思っていたのが、実はもっと社会的な問題もやはりあるんじゃないか、という風に考えが変わっていった点はあるんでしょうか?あと、スタッフの方々におうかがいいしたいんですけど、最初からずっと映画を観ながら、日本では以前秋葉原で無差別殺人などが起きましたけれども、現代社会では結婚しない人も増え、独り暮らしの人も増えている中で、社会的に孤立を感じて鬱病を抱えている人が増えているんではないかと思いますが、そういった方々とたくさん触れていく中で、私は映画を観て、逆に健常者よりもとても思慮深いという印象を患者さん方から受けました。スタッフの方々は、こういった患者さん方と色々接しながら、何が一番彼らを傷つけているのか、また最も彼らを見ていてもどかしい、または残念に思われるような点というのはどういったものなのでしょうか?

想田: この映画を撮る直前まで、僕は自民党という政党の選挙運動を撮っていました。その直後に精神科の人達に会って色々撮っていて、「ああ、こっちの人達の方が自分にずっと近い」と、思いました。自民党の人達は、色々ルールがあるんですが、そのルールに従って選挙運動をしていき、そのルールがどうしてそういう風に存在するのかってことをあんまり考えないんです。でも、患者さん達と話していると、その部分「どうしてなんだ?」というところにすごく引っかかっていて、その疑問をすごく突き詰めているような気がしました。また、撮る前の僕は、患者さんは弱い人たちなんだろうと、何となく思ってました。でも、撮ってみて必ずしも弱いという風には言えないなと、実感しました。もちろん病気で押し潰されそうになって、中には命を絶ってしまう方も居るんですけど、一方、その病気を肥やしにして、より人生を輝かせる要素にしている人もいるなあ、という風に感じました。そういう点は、撮る前、僕は全く予想もしていなかったので、自分で考え方、見方が非常に変わった点です。あとは、病気だからといって、ずうーっと暗く沈んでる訳じゃなくて、楽しいこともあれば冗談も飛ばすし、すごく明るい面もある訳ですね。だから、「病気の患者さん」と言う風に、一色に塗りつぶすのは、映画として非常によくないなあと思いました。実際、映画に登場する人が患者さんなのか患者さんでないのか、かなり曖昧に見える場面も多いんじゃないかと思います。大事なのは、病気かどうかということではなくて、人間として描かしてもらうということだと思います。大体僕はそんなところです。あの、さっきの質問にどなたが答えてくれるのか…?

山本真也: このような重く暗いテーマの映画を、一体どんな人が観にくるのかと思って今日は来ました。見ていると、すごく若い人達が多いことに非常に驚いています。で、今の方の質問に一つ答えるとすると、僕が毎日生活している場所には圧倒的に精神障害者という人の方が多く、健常者の方が少ない世界で、そういう世界にずっと長く居ると、僕自身も、誰もが精神障害者と言われる人達の価値観にどんどん引っぱられる。そりゃあもう誰でもそうだと思うんですよ。だから、彼女が言われたように、彼らの何が残念だと思うかと言われても、僕にはもう分からなくなってる、ということですね。残念と思わなくなっている。彼らは障害を負ってるんだけど、その彼らの日常を残念とはもう見れなくなっている、ということです。だから逆にこういった映画を観る、とりわけ若い人達、こういった世界と縁遠かった若い人達が答えを教えて欲しいっていうくらいの気持ちがします。

質問者(女性):映画をとても印象的に観させていただきました。普段、やはり劇映画に慣れてしまっているせいか、このドキュメンタリーを観ていて所々登場する、ぶら下がっているような落ち葉が気になったんですけども、あれは何か意図して写されたものなのでしょうか?また二つ目の質問は、お名前が分からないんですが、虫歯で困ってらっしゃる患者さんが出てらっしゃいますが、彼の台詞の中に「包帯を巻いてあげることだ」という言葉が出てきますが、この映画を通じて監督は彼らに包帯を巻いてあげたと思いますか、または彼らに包帯を巻いてもらったと思いますか?

想田: あの葉っぱですね。葉っぱは、撮っている時にはさほどなんてことなく、あまり意味なく撮ったんですけれど、編集の時に「ああ、この葉っぱはいいな」と思ったんですね。
(会場笑い)
で、何かのメタファーにもなり得るなと思いました。僕の解釈はあるんですが、それを言うと面白くないので言いませんが、自分の中では意味はあります。映画自体も、僕はメッセージを伝えることではなくて、現実を描く事に徹しようと思っているので、多分観て色んな感想が起きるんじゃないかと思うんです。だから多分人によって違うところに反応する、というか、違うところに違う印象を持つんじゃないかと思うんです。そして、それでいいと思っています。僕としては、ある意味ボールを投げて、それを受け取ってもらうんじゃなくて、打ち返して欲しいと思っています。で、その打ち返した玉が、「あっ、あっちに行った、こっちに行った」っていう風に観てるのが楽しい。それが僕の映画を作る喜びです。あと、包帯のことですが、僕が皆さんに包帯を巻けたかどうかは訊いてみないと分からないんですが、僕の方には巻いてくれたと思います。

質問者(女性):私は釜山の精神障害者達のリハビリを助ける病院に勤務しているスタッフです。そういった意味で、この映画にとても関心を持っていました。この映画に登場されるスタッフの働いている姿とか、また精神障害者の方々の話している様子を見て、非常に多くの部分は共感を持って映画を観終えたんですけれども、こういった映画がもっと世の中に出て行って、精神障害に対する理解が深まって欲しいと言うことを感じました。日本もタブーだという話をされましたけれども、韓国もやはり同じような環境に置かれていて、非常に多くの偏見がまだ残っています。ですから、こういった映画がもっともっと出てきて、そういった方々の力になって欲しいなと思いました。で、質問は、映画の中で診療所は、患者さんたちを診療するだけではなく、職業リハビリにも繋がって行われているような場所でした。それはこの病院ならではの特色なのか、それとも日本ではああいったシステムを持つ病院が普遍化しているのでしょうか?監督は、敢えて映画の撮影にふさわしい特殊な診療所を選んだのでしょうか。

想田: この診療所はあまり一般的ではないと思います。この病院を建てられた山本先生は、それまで県の精神福祉保健センターにずっと勤務されてたんですけれども、希望退職した後、この診療所を自分で立ち上げられました。山本先生は、精神科病院に勤務されていた時にも病棟から鍵をはずす運動の草分け的な存在、パイオニアで、医療スタッフではなく患者さんの側に立っての医療ってものをずっと目指してこられた方です。ですから、この診療所にも普通だと入院させられてしまうような患者さんもいらっしゃるんですけれども、その人達も皆家から通うことを奨励されて家から通っていらっしゃいます。なるべく病院に隔離されるんではなくて、地域で生活できるようにということでああいう仕事場、「作業所」を作っている。一つの理念に基づいてああいう形になっていると。で、それは日本ではそれほど一般的ではなく、かなり珍しいと思います。でも、僕は色んなものをリサーチした上で、その中から選んだという訳ではなく、たまたま僕の義理の母がそこと仕事をしているということで関係があった。そして色々見聞きしているうちに、「ああ、ここは凄く面白いなあ」ということになり撮影を始めたので、それが典型的かどうかということはあまり考えずに撮影を始めました。

質問者(男性):映画の全体を通して観ると、患者の方々も一般の人々と変わらなかったり、また、その患者の方々の為に一生懸命働いているスタッフの方々を見て、とても心があたたまる感じがしました。しかし、私がちょっと理解不足かも知れないのですが、最後の方の場面で、患者さんが電話をしている時ずっと不平不満を言ってますよね。で、カメラは彼のせいで家に帰れないスタッフを追いかけています。そしてその様子で映画が終わっているので、少し当惑したんですけれど、こういった終わり方をしたのは監督の意図があるのでしょうか?

想田: 僕の中であのラストは、「このエンディングしかない」というくらい、強く信じている終わり方です。あの場面で何が起こっているのかは、僕もよく分かっていません。僕の理解をすり抜けることが何か行われている。で、色々想像はするんですけれど、そのどれが当たってるのかもよく分かりません。でも、それこそが、僕がこの題材を扱った時に感じていた印象で、「何か分かったかな」と思うとそれを裏切るようなことを見聞きするんですね。「分かったかなあ」と思った瞬間に、「ああ、やっぱり違った」っていうことの繰り返しだったんです。皆で楽しく詩を読んだシーンで終われば、Feel Good Movieというか、ホッとする映画になるかもしれないんですけれども、それだけではない気がしたんですね。だから最後にもう一回、分からないというか、そういうシーンを入れたいと思いました。そういう意味で、あのシーンを入れることによって、やっと自分の見た印象と映画が合わさったという感じがしています。

質問者(男性):質問は三つあります。精神の病を患っているということで、映像を撮っている時に見辛いという映像もやはりあったと思うんですね。でも、敢えてそういう映像を省略されているというのに何か意図はあるんでしょうか?二つ目に、映画の中で野党の日本共産党のポスターが映し出されているですけれども、何か社会の必要悪のような、この社会に必要な存在だということで患者を提起しているんではないか、というような印象も受けました。その辺の意図もお聞かせ下さい。また三つ目に、山本先生は本当に見ているだけで尊敬の念が湧いてきますが、日本ですごく有名な方なんでしょうか?

想田:  最初の質問の意味がよく分からなかったんですけど。見辛い映像というのはどういうのですか?

同じ質問者:例えば、自殺を試みているとか。

想田: まあ、そういう時にカメラが回ってなかったということだと思います。そういうことはそうないんだと思います。もちろんあるんですけれども。実際、僕が撮り始めてから5人も亡くなっているんですね。そのぐらいやっぱり病気と闘って、その闘いというのは本当に大変だということを実感するんですけれども、その場面に僕が居合わせるってことはなかなか無いと思います。だから、これはまずいとか、これは出さないという形で、僕が自主規制したものは基本的にはないです。あと日本共産党のポスターですけれども、もちろんあそこに入れた僕なりの意図はあります。ただその意図をここで説明すると野暮なんで、皆さん考えて下さい。
(会場、笑い)
あと山本先生ですが、知る人ぞ知る名医ということで、患者さん達の間ではかなり有名だと思います。でも、テレビに出てきて何かをコメントするとか、そういうことはあまりないと思います。

質問者(女性):映画とても楽しく観させていただきました。監督のお話では、日本ではまだ精神病というのがタブーだというお話でしたけれども、実はそういうことで言えば、タブーでもっと厳格な目で見られているのは韓国の方で、はるかにすごい状況に置かれています。で、なぜそんなことを申し上げるかというと、私は現在鬱病を患っています。そのせいで家に5ヶ月間閉じこもって出れない生活が続いていて、ようやく最近リハビリを始めたんですけれど、先生と話し合った結果、今回初めて釜山映画祭に一週間一人で行ってみるということを先生と相談して決めました。そして、その釜山映画祭に参加する中で、私が最も先に前売りを予約した作品が正にこの作品で、それだけ楽しみにしていて、何か私の力になってくれるんではないかと思って来ました。そして、実際に映画を観て、とても励まされました。日本ではタブーだというお話でしたが、韓国ではそれ以上にタブーだということはご存じでいらっしゃったんでしょうか?また二つ目に、韓国が初めての映画公開ということですが、果たして海外の観客にどのように受けとめられるのか、また、韓国の観客にどのように受けとめられるのか、映画を上映するにあたって緊張されませんでしたか?

想田: まず、この映画がお力になれたということだったら、それは本当に嬉しいです。中には、こういう映画を撮ること自体が寧ろ不道徳というか、「病気の人を撮ってそれを世間にさらす」というような批判的な発想もあると思うんですね。ですから、そこは自分としてもすごく迷う部分があるんです。見せていいものなのかどうかとか。でも、僕は患者さんが「出していい」と言ったことを信頼していて、それなのに僕が「出さない」というのはすごく失礼な話だと思うんです。だから、作ったからにはたくさんの人に見てもらいたいと、そういう気持ちでやっています。だから、実際に病気を患っている方がそういう風に感じて下さったことは、自分にとって本当に嬉しいです。あと、韓国の状況については、僕は全く知りません。ですから、どんな反応がくるのか全く予想できませんでした。実は、日本でもまだ、と言うか、今回世界で初めての上映だったので、もちろん僕はすごくドキドキしました。まだ日本でもやっていないんです。だから、日本のお客さんがどういう反応をするのかというのもすごく楽しみだし、ドキドキすることろです。多分、来年映画館で公開することになると思います。

司会者: この映画が多くの人に観ていただけるといいですよね。皆さん拍手で声援をあげて下さい。
(満場の拍手)

質問者(男性):さっきご返答をいただいた部分と重なることかも知れませんが、映画の中で「カーテンを取り払う」という話が出てきますけれども、映画を観るという行為により、その過程でその考えをより逆に深めさせる、または固まらせてしまう側面があるような気がしました。先ほどそういった批判について意識したと話されていましたけれども、人々の考え方や枠とか偏見というものはそう簡単に変わるものではないので、隠されていたものをさらすことによって、逆にそのカーテンを二重三重に強固なものに、または違う色のカーテンに変えてしまう懸念をお持ちでなかったのかということと、もしその懸念があったとしたら、そのためにどんなことを考えられたのでしょうか。

想田: そうですね、僕の意図は「カーテンを取り払う」ということですけども、それが僕の意図と反して、カーテンをより強固にしてしまう可能性は否定できないとは思います。でも、僕は何かを作る時には、恐らく良いことも悪いことも両方起こると思うんですね。で、なるべく良いことの方が起こればいいなと期待しつつ、善意で何かをやることしかできないと思うんです。それは薬に副作用があるみたいなものだと思うんですね。だから、なるべく副作用が無いようにという風に思いつつ作ったわけです。そういう風に念じるしかないと思って作りました。で、気を付けたのは、単純化することを避けるために、なるべく複雑な現実を複雑なまま提示するという方針を貫こうと努力しました。そのために、ショットはなるべく長く使う。短くカットするとどうしても意味が限定されてしまって、見る人に一つのメッセージ性みたいなものを投げかけてしまうので、なるべく長いショットで、お客さんが自分の目で観察できる時間を作るように努力しました。だからワンシーンが普通の映画よりもちょっと長いと思うんです。情報を伝えるだけだったらもっと短く切れると思うんですけども、それはしたくなかったんです。

司会者:今後はどんな作品を作っていかれるお考えですか?

想田: 今、観察映画の第三弾を撮っています。これは平田オリザという劇作家と彼の劇団を観察する映画です。でも、それがどんな映画になるのかは、僕も今はまだ全然分かりません。僕は、テーマを決めずに、自分が分からないから撮るという、そういう姿勢で撮っているので今分かったら変なんです。

司会者:終電の時間が近づいてきて、皆さんハラハラされているようです。ということで、夜通しお話をした
いところなんですけれども、お別れの時間になってしまったようです。昨日の開幕式に参加されたのであれば話を聞かれたと思いますが、昨日韓国を代表する大女優が自殺をしました。韓国では40代の死亡理由の4位が自殺で、20代の1位が自殺だそうです。韓国でも、ようやくそういう話を公にする時期がきているんではないかということを感じます。そういった残念なことがこれ以上起きてほしくないという気持ちで映画を観られた方も多いとかと思うんですけれども、最後に監督の方から何か一言お願い致します。

想田: そうですね、僕が凄くお世話になっていた映画監督の人が去年自殺されたりとか、友達が自殺したりとか、僕の周りでもすごく身近な問題だと思います。この映画が、こういう問題について皆さんが考える材料に少しでもなってくれたらいいなあと思ってます。最後に、さっき紹介し忘れたんですけれど、僕の妻もこの映画の撮影時には大体立ち会って、僕の代わりに患者さんの話を聞いたりということもやってくれました。僕は一人でカメラを回しながら撮るので、本来なら患者さんはカメラの方を向いている筈なんですね。でも、たまに斜めの方を向いている人がいると思うんですけど、それは僕の妻に話しかけているんです。
(場内笑い)
で、妻は今そこでカメラを回してます。さっき紹介するのを忘れてごめん。
(場内笑い)
皆さん、どうも有り難うございました。
(場内、拍手)

Interview by Nicholas Vroman

Check out my interview by Nicholas Vroman on MENTAL.
N – How was Mental received at the Japanese premier (at the Yubari Film Festival)?

Soda – It was intense, actually. The screening ended around 12:45 am. And then our Q & A lasted until 2 o’clock in the morning. And then we called it a day, but then there were so many people who wanted to talk about the film that we were in the lobby until 3. And it’s always the case – as soon as the film finishes, everyone wants to talk about it. I mean that’s the nature of the film or rather, the subject matter (mental illness). And it also has something to do with the fact there aren’t so many chances to talk about it – this issue – because, usually, everybody’s a little bit hesitant, Even though somebody you know or somebody in your family is suffering from the same kind of illness, because of its nature, because of the taboo, people are not used to talking about it. But because of the film, people pour their emotions; pour out their thoughts and questions. And that’s what happens after the film. In Berlin, too, we ended our Q & A discussion around 1:40 am and we had to get out of the room, get out of the theater because the theater had to close the door. Pusan too. The same thing happened. Everywhere I go I see the same reactions.

(to read further, go to the link below)

http://pageofmadness.wordpress.com/2010/02/17/an-interview-with-kazuhiro-soda-director-of-mental/

『選挙』語録・その1 CAMPAIGN Quote #1


さゆり:だってほんとウチらがさあ、万一120%頑張っても落ちたとするじゃん、そしたらホント、一文無しじゃん。やっぱね、そんなのあたしの人権だって全く考えてない話じゃないですか。私はだってさ、そうやって若くて、ディンクスとか子供持ってたって共働きが宮前区っていうのはすごい多い、それでそういう人達の代弁者になっていこうとしてるところをだよ、そうやって仕事やめろとか、そんな市議くらいでやめられるかって思うわけよ。ホント言おうと思ったよ。総理大臣になったらやめさせていただきますって、言おうかと思ったよ。

山さん:言わなくていい、いい。

SAYURI: ‘Cause I’ll tell you right now, if we lose, we’re going to be totally broke. And besides, they’re ignoring my human rights. In Kawasaki, there are many double-income-no-kids couples, not to mention all the young working mothers. And we’re trying to represent the interests of the young generation. It is so backwards for them to tell me to quit my job. I almost said to them, “I’ll quit my job when my husband becomes Prime Minister.”

YAMA-SAN: You shouldn’t say that.

MENTAL Trailer in HD 「精神」予告篇 in HD

YouTube HD looks really good although it takes time to upload it. English version.

YouTube HDは凄くキレイ。アップロードに時間がかかるが。英語バージョンです。

http://www.youtube.com/watch?v=ZaeLO6LDsPQ

Monday, April 19, 2010

『精神』語録その1 MENTAL Quote #1


それとかな、偽善者いう言葉があるが?偽善者いう言葉はな、にんべんに為と書くが。人のためにしょんのは、偽りなんよ。な?自分のため、神様のため、仏様のためにしょんのが、ホントの善なん。人のためにしょんのじゃない。じゃからな、自分の心の傷をいやす最良の方法は何か言うたらな、相手の傷に包帯を巻くことなん。したら自分の傷が癒される。経験あるでしょ?な?それから、人の悩みを聞いたりしょうたら、自分の心の傷も癒される。カット。(詩人・菅野直彦)

If you analyze the Chinese characters for “hypocrite,” it means “doing something for others.” If you think you’re doing something for other people, it means you’re a hypocrite. If you think you’re doing something for yourself, or for the God, or for the Buddha, you may be doing an actual good thing. The best thing you can do to heal your own mental wounds is to take care of other people’s wounds. I’m sure you have that kind of experience? If you listen to somebody else’s problems, your own heart will also be healed. Cut! - Naohiko Sugano, poet

Thursday, April 15, 2010

4/24『精神』上映 in 東京

映画『精神』がひさびさに都内で上映されます。

会場:cinecafe soto(シネカフェ・ソト)
http://www.cinecafesoto.com/article/146439139.html
日時:4/24(土) 開場:18:00 開演:18:30 (※当日1回のみの上映)
料金:大人 1,700円 高校生以下 1,300円(ワンドリンク付)

TEL&FAX:03-3905-1566
Eメール:cinecafesoto@gmail.com
東京都北区上十条2-27-12 B1
(JR埼京線「十条」駅 北口ロータリーすぐ)

ご予約は、店頭・電話・FAX・Eメールにて承っており、
お名前・ご連絡先・人数をお知らせください。
FAX・Eメールでお申し込みの方には、折り返し、ご予約完了の通知を返信いたします。
(シネカフェ ソトさんより)

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『精神』の自主上映について
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『精神』は、自主上映会への貸し出しも行っております。
地域や学校のイベントで『精神』の上映会を開催しませんか?
実施をご希望される方はお気軽に下記、アステアまで、お問合せ下さい。
--------------
〒150-0042
東京都渋谷区宇田川町42-3 T&Kビル4F
TEL. 03-5459-1173
FAX. 03-5459-1174
E-mail. info@astaire.co.jp
--------------

自主上映の流れや時期について、作品についてなどなど、
ぜひお気軽にお電話・メールにてご相談ください。

Monday, April 12, 2010

河合隼雄「人の心はどこまでわかるか」

河合隼雄「人の心はどこまでわかるか」を読んだ。カウンセリングとドキュメンタリーの共通点に驚愕するばかりである。

心理療法家の仕事は、こちらの力と、相談に来たクライエントの力と、二人の相互作用ですから、その中でうまくいかないことが起こって来ると、「やっぱり自分はだめじゃないか」と誰でも思いますし、それを経験していない人は本物ではないと思います。その意味では、心理療法家に完成したかたちというのはないと言えるでしょう。それはスポーツマンと同じで、全盛期の王貞治選手だって、自分はバッターとして完成したとは絶対に思っていなかったと思います。

(心理療法家は)ほかの専門職と異なり、自分のもつ知識や技術だけではなく、相手の可能性をはぐくみ、それによって勝負するというところがあります。そして、相手の個性を尊重すれば、必然的に一回一回が新しい発見の場となります。

心理療法家がクライエントにコミットしていく限り、着地点をまったく想定しないということはありえません。ただ、そういうものをもっていても、それを絶対視しないということがかんじんなのです。(略)(こちらから着地点へ)もっていこうとしてはいけない。思いこみの強い人は、どうしてもそちらにもっていこうとしがちですが、これは非常に危険なことです。たとえば、学校のことで相談に来ている人に対し、心理療法家が着地点を母親との関係に想定したとすると、「お母さんをどう思うか」とか、「お母さんはどうしているか」とか、母親のことを熱心に聴こうとします。そうすると、それがクライエントに対して一つの方向づけになってしまって、ゆがめられてしまう可能性があるわけです。


「心理療法家」を「ドキュメンタリー作家」に、「クライエント」を「被写体」に読み替えるだけで、そのままドキュメンタリー論になると思う。心理療法とドキュメンタリーに共通するのは、相手との接点で生まれる何かだということだろう。

Tuesday, April 06, 2010

The First Step

A friend of mine found this video. I imagine that it was like this when our ancestors first stood up millions of years ago. The history of cats will be written here...

お友達が見つけたビデオ。数百年前、人類が最初に立ち上がったときも、こんなだったのではないか? ここからニャンコの二足歩行の歴史が始まる?!

『精神』の自主上映について

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『精神』の自主上映について
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『精神』は、自主上映会への貸し出しも行っております。
地域や学校のイベントで『精神』の上映会を開催しませんか?
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Theatrical release of MENTAL in Korea


It seems that my film MENTAL will be released in Korea starting from April 8th, 2010. In Seoul, it will be at Cineart.

『精神』の韓国での劇場公開が4/8(木)から始まるようです。ソウルでは、Cineartという劇場です。

http://www.cineart.co.kr/wp/archive/db.view.php?mid=132821

Sunday, April 04, 2010

More Hanami Photos by GION 花見写真追加 by GION





More photos from Hanami. These are taken by a professional photographer/hanami organizer Gion using iPhone. What a series of photos!
I look like a bandit. hahaha.

花見の写真の追加。この3枚は、プロのフォトグラファーで花見オーガナイザーであるGION氏によるものである!(“プロの”は両方にかかる)iPhone使用。俺、山賊みたい(笑)。

Hanami at Central Park お花見@セントラルパーク

Hanami (Cherry Blossom Viewing) at Central Park today. Why do we Japanese get so excited when we see cherry blossom?!

本日セントラルパークで行った毎年恒例のお花見。桜を観ると日本人の血が騒ぐのはなぜ?!ギオンさん、ありがと〜。



Screening @ Yale




The screening and Q&A of MENTAL at Yale University went very well. Very rewarding experience. Thank you, everybody.

イェール大学で行われた『精神』の上映と質疑応答、盛況でした。濃かったなあ。みなさん、ありがとうございました。

Saturday, April 03, 2010

ボタン事件の本当の問題

国会での「隣の人のボタンを押しちゃった」事件では、与党も野党も大新聞もみんなご立腹で若林さん本人を非難し放題だけど、僕は若林さんがどうして「魔が差した」ようにボタンを押しちゃったのか、その点に一番のポイントがあると感じている。

日本の政党にはふつう党議拘束というのがあって、国会議員は勝手に投票できない。つまりどう投票すべきか、予め党の中で決まっている。で、議員はその方針に逆らうわけにいかないわけで、逆らうと「造反」とか呼ばれて、あの郵政騒動のときみたいに、除名されたり、刺客を送られちゃったりする。

要するに、若林さんも青木さんも投票のときは、機械のように同じボタンを押すように最初から決まっているわけで、そこには議員の自由意思もへったくれもないわけだ。だから若林さんからすれば、「俺が押そうと、青木さんが押そうと、結果は同じ」という心理が働いたことは間違いないのではないか。そういう意味じゃ、若林さんはいわゆる老人力で素直に正直に行動しちゃったわけで、気の毒な気もするわけだ。

もちろん、だからといって、他人のボタンを押すことが許されることではないのは、言うまでもない。しかし、それが言語道断だ、たるんでる、民主主義の堕落だと言うならば、党議拘束をかけることこそを批判すべきなのではないか。だって、党議拘束があるということは、事実上、党の中枢部の人間が所属議員みんなのボタンを押してるってことなんだから。確信犯的に、システマティックにやっている分、「魔が差す」よりも問題がはるかに大きい。

もっと言えば、国会議員がタダの投票マシンか駒か何かなんだったら、実際の人間を候補者として立てて選挙なんかする必要ないし、膨大な歳費を税金から議員に支払う必要もない。誰だっていいんだもん。子供でもロボットでもいい。

それこそが、民主主義の危機なんじゃないだろうか。