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Latest documentary "Oyster Factory" has been officially invited to Locarno International Film Festival 2015! 最新作『牡蠣工場』がロカルノ国際映画祭へ正式招待されました!

Tuesday, March 30, 2010

MENTAL at Yale イェール大で『精神』

On Friday April 2, I'm going to Yale University to screen Mental and to have a Q&A.
4月2日金曜日、イェール大学へ行きます。『精神』の上映と質疑応答をします。

FRIDAY, APRIL 2, 2010 6:30 PM
EAST ASIAN CINEMA COLLOQUIUM
A Special Screening of MENTAL (2009) followed by a conversation with the Director, Soda Kazuhiro

Room 101, Linsly-Chittenden Hall, 63 High Street
Sponsored by the Graduate School of Arts and Science; Film Studies Program at Yale

http://eastasianstudies.research.yale.edu/events.php?timestamp=2010-4-2

Friday, March 26, 2010

『選挙』劇場公開版・テレビ放送中!

日本映画専門チャンネルで『選挙』劇場公開版を放送中。残りの放送は、あと4回です。

2010年03月27日(土) 22:00
2010年04月03日(土) 12:00
2010年04月08日(木) 16:00
2010年04月23日(金) 10:00

http://www.nihon-eiga.com/prog/002866_000.html

Monday, March 22, 2010

アメリカの医療保険制度

熾烈なバトルの末、ようやく医療保険改革法案が通過したようだ。
http://www.asahi.com/international/update/0322/TKY201003220116.html

公的医療保険が見送られるなど、相当後退してしまった感はあるけれども、とりあえず前よりはマシになるのではないか。

だって、日本人には信じられないだろうけど、アメリカには公的な保険制度がないから、保険会社もみんな民間。つまり、利益を追求する集団。だから、今までは既に病気の人や、DNA鑑定等で家系的に病気になりそうな人は、新たに保険に入れなかった。少なくとも、保険会社は拒否できた。そんなのって、どう考えたって生存権を否定されてる。基本的人権がない状態だ。

そういうことが今回の法律で禁じられるだけでも、大きな前進だと思う。

それにしても、アメリカの医療費はめっちゃ高い。そして保険料もめっちゃ高い。だって、保険料が夫婦で月に800ドル(8万円弱)って、信じられます?年間にして100万円近いよ。車が買えちゃうよ〜。しかもそれだって安い方ですよ。

こないだまで払って来たけど、あまりにバカらしくなって、外国人用の時限付きの安い保険を見つけて来て切り替えた。安い分、カバーは限定的になるけど。

この法案で保険料も下がるはずだということだけど、ホント、下がらないとこの国はダメですよね。

Saturday, March 20, 2010

Paris Syndrome by Ex.Pgirl

I'm going to see a work-in-progress of "Paris Syndrome" by Ex.Pgirl tonight. Kiyoko is in it.

今日はEx.Pgirlの「パリ・シンドローム」(work in progress) を観に行きます。規与子が出ています。

http://theatreworkscitytech.org/season/expgirl/

Thursday, March 18, 2010

Monday, March 15, 2010

前衛芸術として観る

たった3日間で作ったロシア少年のチャットサイトに36億円の価値
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2010&d=0315&f=it_0315_008.shtml

前衛芸術として観ると、このサイトは凄い。

何せ、世界中のウェッブ・カメラとランダムに繋がってしまう。その数、現在150万(そして日々勝手に増えている)。しかも、こっちの映像と音も同時に発信する。ハプニングとか、オートマティズムとか、チャンス・オペレーションとか、様々な芸術の運動や方法を思い起こさせると同時に、作者と鑑賞者の区別や他者との境界線を一気に溶解させてしまう。

美術館でビデオアートや実験映画を見ても、そんな画期的な光景に触れたことがない。いや、実は現代アート全般において、ほとんどは先人の作品の焼き直しで、「やり尽くした」感にため息が出そうになるのであるが、それは美術館という枠内で新しいことを追求するのに限界があるからなんだろう。

それに引き換え、このサイトのような試みは、良くも悪くも、我々のリアリティや世界観を強烈にねじ曲げる力がある。下手をすると怪我をする。刃物のような鋭さがある。本当のCutting Edgeとは、こういうのを言う。だから、ちょっとやってみただけで、妙に怖くなってやめた。

実は先日始めたツイッターでも、同じ様なことを感じた。そして、あのヨーコ・オノがツイッターのヘビー・ユーザーであることに、妙に納得したのである。

もはや芸術の最前線は美術館ではなく、ネット上にある。皮肉なのは、ロシアの少年も、サイトのユーザーも、全く芸術とは思っていないことである!

Sunday, March 14, 2010

明日(15日)から『選挙』放映

『選挙』120分劇場公開版、明日(3/15)から日本映画専門チャンネルで放映します。テレビ初公開。
http://www.nihon-eiga.com/prog/002866_000.html

Saturday, March 13, 2010

『精神』の自主上映について

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『精神』の自主上映について
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『精神』は、自主上映会への貸し出しも行っております。
地域や学校のイベントで『精神』の上映会を開催しませんか?
実施をご希望される方はお気軽に下記、アステアまで、お問合せ下さい。
--------------
〒150-0042
東京都渋谷区宇田川町42-3 T&Kビル4F
TEL. 03-5459-1173
FAX. 03-5459-1174
E-mail. info@astaire.co.jp
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自主上映の流れや時期について、作品についてなどなど、
ぜひお気軽にお電話・メールにてご相談ください。

恋と愛

「愛は4年で冷める」説、徹底検証
http://allabout.co.jp/gs/r_02/closeup/CU20100304A/

かねてから「恋」と「愛」は分けて考えた方が良いと思ってきた。というのも、それらを混同することで、妙な出来事もよく起きるからだ。

例えば、子供もいて仲の良さそうな夫婦が突然別れるケース。聞いてみると、お互いこれといった不満はないんだけど、異性として何も感じなくなった、だから友達に戻ろうと思う、などと言う。まあ、それはそれでひとつの選択として尊重はするけれども、ドキドキ感が薄らぐのはどのカップルにも(たぶん)例外なく起きることだから、他のパートナーを見つけてもきっと同じことが起きるだろうなあと思うのだ。要するに際限がない。

そういうケースは周りのアメリカ人に比較的多いんだけれども、と書きながら、ああ、そういえば英語には「恋」と「愛」を分ける言い方がなくて、全部「love」なんだな、と気がついた。「恋に落ちる」のも「Fall in love」だし、「愛してる」も「I love you」だ。だから、時間が経ったら恋が冷めるという、いわば自然現象を、愛が欠乏することだと勘違いし易いのではないか。

そういう意味では、「恋」と「愛」という二つのコンセプトを発明したのは、いかにも万物の移ろい易さに敏感な日本人(もしくは中国人?)らしいといえようか。しかし、二つをくっつけて「恋愛」とひとつの単語として使う場合も多いところを観ると、それらをどこかで混同したがる気持ちも働いているのだろうと思う。

というのも、二つをはっきりと分けると、確かに身も蓋もない感じがする場合があるからだ。

僕などは両者をはっきりと分け、「恋」を「発情」と読み替えて人間社会を眺めはじめてから、いわゆる「恋愛もの」といわれる芸術ジャンルに酔えなくなってしまった。例えば、「ロミオとジュリエット」は「発情したティーネージャーが勘違いで死んじゃう話」にしか思えないし、こないだユーチューブで観てしまった「101回目のプロポーズ」は、「冴えない中年男が美人のチェリストに発情して押しまくる話」にしか見えないからだ。「恋の予感」は「発情の予感」だし、「恋の悩み」は「発情の悩み」、「一目惚れ」は「一目で発情」というわけで、ひたすら動物的なのだ。

いすれにせよ、フェニルエチルアミンに頼りすぎるのは危ない賭けだなあと、つくづく思うのである。

Thursday, March 11, 2010

Wednesday, March 10, 2010

『選挙』完全版・テレビ初登場! CAMPAIGN will be aired in Japan


3/15(月)から4/23(金)まで、日本映画専門チャンネルで、『選挙』120分劇場公開版、テレビ初放映予定。

The 120 minute theatrical version of CAMPAIGN will be broadcast on Nippon Eiga Senmon Channel starting from March 15 until April 23.

http://www.nihon-eiga.com/prog/002866_000.html

『不惑のアダージョ』


井上都紀の初長編映画『不惑のアダージョ』を観た。09年のゆうばり映画祭以来、2度目。

神に身を捧げて来た修道女が、処女のまま更年期を迎え、自らの生き方に疑問を持つと同時に性に目覚めてしまうという、文章にすると下世話にも聞こえ兼ねない、そして実際にはもっともっと複雑な物語なのであるが、これが極めて上品かつ格調高く描かれている。

その最も大きな理由は、女性なら誰もが通り過ぎるであろう困難なライフ・ステージを、井上が正面から真摯に描こうとした、その姿勢にある。しかし、それを体現するための映画的技術ーーー例えば主人公を演じるミュージシャンの柴草玲の、抑制されているのに表情豊かな演技であるとか、彼女が奏でる迫力ある音楽であるとか、自然光をうまく使った大森洋介の美しいカメラワークであるとか、井上による人物配置の巧みさであるとか、そのようなものが合わさって初めて、可能になったといえる。欠点もあるにはあるけれども、初の長編映画とは思えない完成度なのである。 少なくとも、若さとか勢いだけでは決して到達できない地点にいる。

こういう優れた作品が未だに劇場公開されず、お蔵入りに近い状態であることが、惜しまれる。映画界は、せっかく出て来た才能を応援しない余裕などあるのだろうか。

Tuesday, March 09, 2010

『宗教と現代がわかる本 2010」


渡邊直樹さん編集の『宗教と現代がわかる本 2010』(平凡社)に僕のインタビューが載っています。宗教をキーワードに現代を読み解こうとする企画。「宗教と映像メディア」が今回のテーマだということで、まだパラパラとページをめくっただけですが、非常に読み応えがありそうです。
http://heibonshatoday.blogspot.com/2010/03/2010.html

以下、僕のインタビューのほんの一部の抜粋です。

想田和弘インタビュー
聞き手 渡邊直樹

渡邊 想田監督がお撮りになった映画『精神』を拝見しました。患者さんによりそって監督が見つめている時間がずっと流れている。そういう映画って、えてして観ているほうは飽きたりすることがあるんですが、まったく飽きることがなかったです。というのは、「患者さん」という匿名の存在ではなく、一人ひとりの患者さんの名前と人格が菅野さん、藤原さん、美咲さん……。しっかり立っている。それから彼らの話に徹底してつきあう山本先生。そしてそれを想田さんが徹底して見続けている。観ているほうは、患者さんたちがまったくの他者ではない、自分の中にも共感できる部分があることを発見するし、とても濃密な時間を体験させていただきました。
想田 ありがとうございます。一つには、ぼくがカメラを向けることによって、いわゆる健常者と彼らを隔てているカーテンが取り除けるんじゃないかという気持ちが、この映画を撮る中心にあったんです。カーテンというのはつまり、彼らはいままでずっと隠蔽され、隔離されてきていますよね。精神病院の閉鎖病棟に隔離され、あるいはメディアに登場する場合にはモザイクをかけられる。要するに患者さんたちは顔の見えない存在として遠ざけられ、タブー視され、いわゆる一般社会の中では存在すら認められていなかった。それこそ本当に顔が見えないわけだから、モザイクを取り払って顔が見える状態にするというだけで、ぜんぜん違うんじゃないかっていう気がしたんです。つまり人間として描かせてもらうということですね。英語だと「put human faces」というんですけれど、それまで記号でしかなかった存在に、具体的な人間としての顔を持ってもらう。もちろんもともと持っているんだけれども、持っていないかのようにずっとまわりが扱っていたから、そういうふうに扱うことをやめるというだけの話なんですけれど。
渡邊 でも、想田監督ご自身も、カメラがなかったら、ああいうふうに飛び込んでいけなかったのではないですか。
想田 そう、もちろんカメラあっての話です。そこがすごく重要で、撮られている人も、カメラがあるということを前提に振る舞います。映画を観た方から、「これは外向きの顔なんじゃないか」、「本当はもっと辻褄の合わないことを言ったり叫んだり、もっとさらけ出すものなんじゃないのか」というようなことをよく言われます。たしかにそうなのかもしれません。たとえば家族に見せる顔とぼくに見せる顔は絶対違うはずですから。誰と一緒にいるのかによって違う顔が出てくる。それは必ずしも嘘ということではなくて、自然なことですよね。我々は多面的な存在であり、そのときの状況や相対している人によって、自分の持っている多面的な部分からその都度違う側面を出していく。それはその人の一側面でしかない。だから、今回もカメラを持ってお邪魔した人間に対して表わしてこられた表情を映画にさせてもらったということだと思っているんです。

Sunday, March 07, 2010

"Cats" series vol. 3 「猫」シリーズ第3弾

My parents' home, Tochigi, Japan.
栃木県の実家にて。

"Cats" series vol. 2 「猫」シリーズ第2弾

In Morocco.
モロッコにて。

"Cats" series vol. 1 「猫」シリーズ第1弾



My parents' home, Tochigi, Japan (This series will continue periodically).

栃木県の実家にて(このシリーズは不定期で続きます)。

Friday, March 05, 2010

『環境会議』にインタビュー掲載


『環境会議』2010年春号に僕のインタビューが載っています。
http://www.sendenkaigi.com/hanbai/magazine/kankyoningen/

以下は、僕のインタビューのほんの一部の抜粋です。

想田 昔の映像を観ると、ディズニー映画やミュージックビデオですら、ヨーロッパの文芸作品かと思うほど、優雅なテンポで素朴。今は強い刺激をてんこ盛りにする傾向が加速度的に進行していますが、この先には、愉快な未来は待っていないのではないでしょうか。刺激を増幅する競争から降りて、映像表現の原点に立ち返る必要があるのではないかと思うのです。
 環境問題についていうと、問題の本質はヒューマニズムの暴走にあると思います。自然に対して人間が小さかった頃は、人間中心主義でも問題が無かった。しかし科学技術を持ち、人口もこれだけ増えた今となっては、人間中心では自分たちの活きる環境も壊れてしまうというジレンマに陥ってしまう。
 テレビをつければ映っているのは人間ばかりで、映像にも人間中心主義が反映されている。動物をモチーフにした作品であっても大半は擬人化されて描かれています。

Thursday, March 04, 2010

コンテクスト

美人すぎる書道家の涼風花さんがネットで話題に! 許せないものは二度書き
http://getnews.jp/archives/49913

憶測ですけど、これは新手のアイドル売り出し戦略ですな〜。

この涼風花という女性を「アイドル」というコンテクスト(文脈)に置いても、その中で目立つのは難しいだろう。でも、「書道家」というコンテクストに置くと、イメージの落差から、がぜん輝いてみえる。そういう、人間の心理を利用したマーケティングだと思う。

というのも、彼女のブログの作りとか写真とか、あまりにも出来過ぎているし、東京スポーツの記事とブログの開設時期を連動させていることからも、少なくともプロの手が介在していることは、たぶん間違いない。「美人過ぎるXX」というのが流行っているのを見て、考えついた戦略だろう。コロンブスの卵ですな。しばらくの間はアイドル錬金術のごとく使われるのではないだろうか。

それにしても、人間の心理って面白い。

思い出したのは、規模は違うけどスーザン・ボイルのブレークの仕方。彼女はたしかに歌はうまいんだけど、あれ以上の歌手はいくらだっている。それがここまで話題になったのは、あの佇まい(失礼!)から、不釣り合いな美声が出て来たからなわけでして。その場面をYouTubeで観ると、あざといくらい明らかにその効果を狙った演出と編集で、全世界がそれに乗せられてしまったんだなあと、感心しながら恐ろしくなる。(たぶん番組スタッフはYouTubeも積極的に利用した。)

逆に言うと、何かを活かすも殺すも、コンテクストなのだ。

ちなみに、関係ないけど涼風花さんは栃木県出身だそうです。オイラと同郷だと思うと、なんとなく応援したくなる。これもコンテクストだな(笑)。

ーーー

後記:この記事をミクシーの日記にも載せたら、見知らぬ人が「この人は江田めぐみという人です」と教えてくれました。憶測じゃなかったんだなあ。それにしても、これじゃせっかく作ったフィクションも一瞬で壊れますな(笑)。
http://ameblo.jp/memechan1012/

Wednesday, March 03, 2010

夢の中の夢

劇の中に入れ子のように劇がある「劇中劇」というのがあるけど、ゆうべは「夢中夢」とでも呼ぶべきものをみた。

何者かに追われてニューヨークのイエローキャブに飛び乗って、なぜかジャングルにある実家に帰る夢をみて飛び起きて、「なんだ、夢か」と安心するんだけど、そうやって目が覚めたこと自体が夢なわけ。で、まだ眠い、もう少し寝ようとか思ってまた寝ちゃう。夢の中で。

生まれて初めてそういうのをみた気がする。

しかし、いまこうしてパソコンのキーを叩いているのが、夢ではないという保障もないわけで。不思議な感じ。