韓国のパジュ市で開かれている、第1回非武装地帯韓国ドキュメンタリー映画祭(DMZ Docs) に来ている。パジュ市は北朝鮮との軍事境界線に接し、それに沿った非武装地帯も市の領域に掛かっている。そういう同市で、平和や紛争に関したドキュメンタリー映画を集め、上映しようというのが映画祭の趣旨である。
そこにどうして僕が来ているかというと、映画祭から依頼を受けて、「平和と共存」をテーマとした短編ドキュメンタリー映画を作ることになったからである。僕を含めて4人のアジア人ドキュメンタリー映画作家が選ばれた。それぞれ15分〜20分の作品を創り、最後にまとめてオムニバスにして、来年の第2回映画祭で上映する。昨日は製作記者会見を行った。
僕は最初にテーマを決めてから映画を撮らないようにしているので、まずテーマありきの同企画には乗り気ではなかった。ただ、平和と共存に関係していれば内容は問わず、100%任せてくれるということだし、この企画のプロデューサーであるホング・ヒョースク氏とは以前から信頼関係があるので、思い切って引き受けた。
僕は案外気が早いので、映画祭に来る前、日本で撮影を開始した。どんな映画になるのか、不安だが楽しみでもある。
NEWS
Latest documentary "Oyster Factory" has been officially invited to Locarno International Film Festival 2015! 最新作『牡蠣工場』がロカルノ国際映画祭へ正式招待されました!
Saturday, October 24, 2009
Friday, October 16, 2009
10/17『精神』公開情報
『精神』の日本公開、これからのところもまだまだあります。
10/17にスタートするのは、次の映画館です。
群馬・シネマテーク高崎
http://takasaki-cc.jp/index.html
静岡・シネ・ギャラリー
http://sarnath.co.jp/eiga/etop.html
広島・サロンシネマ
http://www.saloncinema-cinetwin.jp/index.html
大分・シネマ5
http://www.cinema5.gr.jp/
10/17にスタートするのは、次の映画館です。
群馬・シネマテーク高崎
http://takasaki-cc.jp/index.html
静岡・シネ・ギャラリー
http://sarnath.co.jp/eiga/etop.html
広島・サロンシネマ
http://www.saloncinema-cinetwin.jp/index.html
大分・シネマ5
http://www.cinema5.gr.jp/
Monday, October 12, 2009
MENTAL nominated for Asia Pacific Award 2009
The screening in London on Oct 10th went very well with lots of audience and active Q&A. We're now in Ghent, Belgium to attend a screening of MENTAL tonight at Flanders International Film Festival.
Also, I'm really happy to announce that MENTAL has been nominated for Best Documentary Feature Film in the 2009 Asia Pacific Screen Award. The award ceremony will be held on Nov 26 in Australia.
Watch a clip of Asia Pacific Screen Award
http://www.asiapacificscreenawards.com/home
Nominated documentary films
http://www.asiapacificscreenawards.com/the_awards/nominees_2009/best_documentary_feature_film
10/10にロンドンで行われた『精神』の上映は、ほぼ満席の盛況だった。上映後の質疑応答も白熱し、それが終わった後もお客さんから質問攻めがやまず、関心の高さがうかがえた。
今回の上映は英国日本大使館が主催の「プレミア・ジャパン」というショーケースの一環。映画の凄いところは、遠く離れた国の人々の「顔」が見え、同じ人間であることが理屈抜きに実感できるということだ。このような試みを外務省が行うことは、日本に暮らす人々に親近感を持ってもらう上で意義深いと思う。
というわけで、昨日の朝ロンドンを出発し、ベルギーのゲントにやってきた。中世にタイムスリップした感のある、ちょっと他にはない凄い街。今夜『精神』が上映される。
それと、嬉しいお知らせが。アジア太平洋地域の映画賞である「アジア・パシフィック・スクリーン・アワード」の「ベスト・ドキュメンタリー映画」に、『精神』がノミネートされた。同部門にノミネートされたのは『精神』含めて5本。受賞作品の発表とセレモニーは、オーストラリアのゴールドコーストで11/26に開かれる。招待されたので行こうと思っている。
過去の受賞式の様子など動画
http://www.asiapacificscreenawards.com/home
今回の「ベスト・ドキュメンタリー映画」ノミネート作品一覧
http://www.asiapacificscreenawards.com/the_awards/nominees_2009/best_documentary_feature_film
Also, I'm really happy to announce that MENTAL has been nominated for Best Documentary Feature Film in the 2009 Asia Pacific Screen Award. The award ceremony will be held on Nov 26 in Australia.
Watch a clip of Asia Pacific Screen Award
http://www.asiapacificscreenawards.com/home
Nominated documentary films
http://www.asiapacificscreenawards.com/the_awards/nominees_2009/best_documentary_feature_film
10/10にロンドンで行われた『精神』の上映は、ほぼ満席の盛況だった。上映後の質疑応答も白熱し、それが終わった後もお客さんから質問攻めがやまず、関心の高さがうかがえた。
今回の上映は英国日本大使館が主催の「プレミア・ジャパン」というショーケースの一環。映画の凄いところは、遠く離れた国の人々の「顔」が見え、同じ人間であることが理屈抜きに実感できるということだ。このような試みを外務省が行うことは、日本に暮らす人々に親近感を持ってもらう上で意義深いと思う。
というわけで、昨日の朝ロンドンを出発し、ベルギーのゲントにやってきた。中世にタイムスリップした感のある、ちょっと他にはない凄い街。今夜『精神』が上映される。
それと、嬉しいお知らせが。アジア太平洋地域の映画賞である「アジア・パシフィック・スクリーン・アワード」の「ベスト・ドキュメンタリー映画」に、『精神』がノミネートされた。同部門にノミネートされたのは『精神』含めて5本。受賞作品の発表とセレモニーは、オーストラリアのゴールドコーストで11/26に開かれる。招待されたので行こうと思っている。
過去の受賞式の様子など動画
http://www.asiapacificscreenawards.com/home
今回の「ベスト・ドキュメンタリー映画」ノミネート作品一覧
http://www.asiapacificscreenawards.com/the_awards/nominees_2009/best_documentary_feature_film
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Tuesday, October 06, 2009
MENTAL in Ghent and London
MENTAL will be shown at Ghent International Film Festival in Belgium.
Oct 7 at 17:30 in Vooruit - Domzaal
Oct 9 at 22:30 in Vooruit - Theaterzaal
Oct 12 at 22:30 in Vooruit - Domzaal - I'll do a Q&A
http://tickets.filmfestival.be/tickets.cgi?go=moviedetail&id=09-027&lang=e
It will be also shown at BAFTA in London and I'll do a Q&A session there, too.
Oct 10 at 19.30
http://www.bafta.org/whats-on/premiere-japan-weekend,556,BA.html
『精神』の上映がベルギーのゲント国際映画祭で行われます。12日の上映には、僕も質疑応答に参ります。
Oct 7 at 17:30 in Vooruit - Domzaal
Oct 9 at 22:30 in Vooruit - Theaterzaal
Oct 12 at 22:30 in Vooruit - Domzaal - I'll do a Q&A
http://tickets.filmfestival.be/tickets.cgi?go=moviedetail&id=09-027&lang=e
ロンドンのBAFTAでも『精神』の上映があり、質疑応答と批評家とのトークを行います。
Oct 10 at 19.30
http://www.bafta.org/whats-on/premiere-japan-weekend,556,BA.html
Oct 7 at 17:30 in Vooruit - Domzaal
Oct 9 at 22:30 in Vooruit - Theaterzaal
Oct 12 at 22:30 in Vooruit - Domzaal - I'll do a Q&A
http://tickets.filmfestival.be/tickets.cgi?go=moviedetail&id=09-027&lang=e
It will be also shown at BAFTA in London and I'll do a Q&A session there, too.
Oct 10 at 19.30
http://www.bafta.org/whats-on/premiere-japan-weekend,556,BA.html
『精神』の上映がベルギーのゲント国際映画祭で行われます。12日の上映には、僕も質疑応答に参ります。
Oct 7 at 17:30 in Vooruit - Domzaal
Oct 9 at 22:30 in Vooruit - Theaterzaal
Oct 12 at 22:30 in Vooruit - Domzaal - I'll do a Q&A
http://tickets.filmfestival.be/tickets.cgi?go=moviedetail&id=09-027&lang=e
ロンドンのBAFTAでも『精神』の上映があり、質疑応答と批評家とのトークを行います。
Oct 10 at 19.30
http://www.bafta.org/whats-on/premiere-japan-weekend,556,BA.html
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Sunday, October 04, 2009
10/3『精神』公開情報
告知が遅くなりましたが、10/3から『精神』が次の映画館で封切られています。
沖縄・桜坂劇場
http://www.sakura-zaka.com/lineup/m0910/091003_seishin.html
滋賀会館シネマホール
http://www.rcsmovie.co.jp/shiga/2009/10/men.html
神戸アートビレッジセンター(アンコール上映)
http://kavc.or.jp/cinema/kavc_cinema.html
沖縄・桜坂劇場
http://www.sakura-zaka.com/lineup/m0910/091003_seishin.html
滋賀会館シネマホール
http://www.rcsmovie.co.jp/shiga/2009/10/men.html
神戸アートビレッジセンター(アンコール上映)
http://kavc.or.jp/cinema/kavc_cinema.html
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Saturday, September 26, 2009
9/26『精神』公開情報
9/26(土)からは、愛媛シネマルナティックで『精神』の上映が始まります。
http://fukio.web.fc2.com/fukio/lunatic/schedule2.html
その他、公開予定館が各地で増えましたので、ご覧下さいませ。
http://laboratoryx.us/mentaljp/theater.php
東京・渋谷のシアター・イメージフォーラムでは16週目に突入し、超ロングラン中ですが、それも10/2(金)で終わります。この機会にぜひご覧下さい。
http://www.imageforum.co.jp/theatre/
http://fukio.web.fc2.com/fukio/lunatic/schedule2.html
その他、公開予定館が各地で増えましたので、ご覧下さいませ。
http://laboratoryx.us/mentaljp/theater.php
東京・渋谷のシアター・イメージフォーラムでは16週目に突入し、超ロングラン中ですが、それも10/2(金)で終わります。この機会にぜひご覧下さい。
http://www.imageforum.co.jp/theatre/
Wednesday, September 23, 2009
バンコク国際映画祭へ MENTAL @ Bangkok Int. Film Festival
実は身内が亡くなり急遽一時帰国していたのですが、今日からバンコク国際映画祭に参加します。9/27と9/29に『精神』が上映されます。
MENTAL is invited to Bangkok International Film festival. It will be screened on Sept 27th and 29th. I'll be there to do Q&A sessions.
http://www.bangkokfilm.org/index.php?name=programs&file=readprograms&id=39
MENTAL is invited to Bangkok International Film festival. It will be screened on Sept 27th and 29th. I'll be there to do Q&A sessions.
http://www.bangkokfilm.org/index.php?name=programs&file=readprograms&id=39
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Sunday, September 20, 2009
松本で『精神』上映
9/21と9/22の両日、松本で『精神』が上映されますのでお知らせします。
http://www.shinshu-liveon.jp/www/topics/21_224
http://www.shinshu-liveon.jp/www/topics/21_224
Friday, September 18, 2009
『精神』9/19公開情報
9/19(土)から、下記の映画館で『精神』の公開が始まります。
北海道苫小牧シネマ・トーラス
http://cinema.walkerplus.com/movie/theater/hokkaido/4MEBC001.html
富山フォルツァ総曲輪
http://www.tmo-toyama.com/forza-sogawa/
また、東京・渋谷のシアター・イメージフォーラムでは、15週目に突入するとともに、なんと上映回数が1日2回に増えます!
http://www.imageforum.co.jp/theatre/
北海道苫小牧シネマ・トーラス
http://cinema.walkerplus.com/movie/theater/hokkaido/4MEBC001.html
富山フォルツァ総曲輪
http://www.tmo-toyama.com/forza-sogawa/
また、東京・渋谷のシアター・イメージフォーラムでは、15週目に突入するとともに、なんと上映回数が1日2回に増えます!
http://www.imageforum.co.jp/theatre/
Monday, September 14, 2009
『精神』9/12公開情報
9/12、映画『精神』は東京・渋谷のシアター・イメージフォーラムで14週目に突入、各地で公開が始まりました。
新潟・シネ・ウインド
http://www.wingz.co.jp/cinewind/
大垣コロナシネマワールド
http://www.korona.co.jp/Main/cinema/fr_ogk.html
撮影地の岡山市・シネマクレールでも記録的ロングラン中!
新潟・シネ・ウインド
http://www.wingz.co.jp/cinewind/
大垣コロナシネマワールド
http://www.korona.co.jp/Main/cinema/fr_ogk.html
撮影地の岡山市・シネマクレールでも記録的ロングラン中!
Wednesday, September 09, 2009
共同通信の連載記事
共同通信配信の連載記事「こころの現場から 映画『精神』をめぐって」(全4回)が、山陽新聞、中国新聞、山形新聞、高知新聞で、それぞれ掲載がスタートしています。今後、掲載紙も増える予定です。
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Sunday, September 06, 2009
雑誌『文学界』に寄稿
雑誌『文学界』(10月号・9/7発売)に「観察映画についての覚え書き」と題する文章を寄稿しました。観察映画というスタイル・方法論について、覚え書き風にまとめました。
「総力特集:映画の現在——若手日本映画作家の肖像」という企画の一環です。よかったらお読み下さい。
http://www.bunshun.co.jp/mag/bungakukai/
以下、本稿からのほんの一部の抜粋です。
「総力特集:映画の現在——若手日本映画作家の肖像」という企画の一環です。よかったらお読み下さい。
http://www.bunshun.co.jp/mag/bungakukai/
以下、本稿からのほんの一部の抜粋です。
(七)観客に「観ること」を迫る
観察映画は、観客に自分の目と耳でスクリーンをよく観察することを強いる映画である。
多くのドキュメンタリーでは、新しい登場人物が現れるたびに、テロップで名前や肩書きを表示し、ナレーションでも懇切丁寧に解説してくれる。しかし、観察映画ではそのような「情報」や「説明」が作り手から与えられないので、観客は登場人物の動作や表情、話し方やその内容に注意を傾けざるを得ない。そして、観客それぞれの世界観や人間観、経験と照らし合わせながら、登場人物について知り、解釈していかなければならない。情報の欠落が、観客の観察眼を刺激し、作動させるとも言える。
(八)観察映画は観客を信頼する
したがって、観察眼を使う労力を厭う人や、懇切丁寧に何でも噛み砕いて説明する離乳食のような映像を受け身で消費することに慣れ切っている人は、観察映画の入り口で門前払いされてしまうだろう。
しかし、自分の意志で門をくぐった観客は、自らの顎と歯を使って映像を咀嚼し、消化することになる。そこでは、観客は受け身の消費者ではなく、能動的で主体的な鑑賞者として、映画の世界に接することが可能である。
観察映画は、観客の注意力や咀嚼力、洞察力を信頼するのである。
(九)観客はバッター
観察映画では、作り手がピッチャーなら、観客はキャッチャーではなく、バッターとして想定する。鑑賞者が自分の力でバットを振り、ボールを色々な方向に打ち返すことを期待する。換言するならば、作り手が観客へ一方的に何かを伝えるのではなく、両者が衝突し合う双方向のコミュニケーションを目指している。
(十)観察映画は「窓枠」を提示する
観察映画の作り手が行うのは、世界を切り取る視座としての窓枠(=フレーム)を、観客に提示する作業である。
窓枠の外にある世界は、観客には見えない。しかし、窓枠の中で起きていることは、自由に観察できる。
ナレーションやテロップによる説明を付けることは、窓枠の中の風景に「ここを観ろ!」と矢印を付けたり、風景そのものに色を付けたりすることに当たる。それは、観客による自由な観察や洞察を妨げかねない。
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Friday, September 04, 2009
『精神』情報:異例のロングラン中
『精神』は東京・渋谷のシアター・イメージフォーラムでは13週目に突入。映画の舞台となった岡山市にあるシネマクレールでは、同館史上2番目のロングラン中(第1位は『ライフ・イズ・ビューティフル』)です。
その他、各地で劇場公開が続きます。
<9/5(土)から>
横浜ニューテアトル
http://yokohamanewtheatre.web.fc2.com/index.html
浜松Cinema e-ra (アンコール上映)
http://www.cinemae-ra.jp/sub1.html
大阪第七芸術劇場(アンコール上映)
http://www.nanagei.com/movie/schedule.html
<9/6(日)から>
川崎市アートセンター
http://kawasaki-ac.jp/cinema-archive/90906b/
全国各地の劇場情報はこちら。
http://www.laboratoryx.us/mentaljp/theater.php
その他、各地で劇場公開が続きます。
<9/5(土)から>
横浜ニューテアトル
http://yokohamanewtheatre.web.fc2.com/index.html
浜松Cinema e-ra (アンコール上映)
http://www.cinemae-ra.jp/sub1.html
大阪第七芸術劇場(アンコール上映)
http://www.nanagei.com/movie/schedule.html
<9/6(日)から>
川崎市アートセンター
http://kawasaki-ac.jp/cinema-archive/90906b/
全国各地の劇場情報はこちら。
http://www.laboratoryx.us/mentaljp/theater.php
Sunday, August 30, 2009
この世の鉄則
祇園精舎の鐘の声
諸行無常の響きあり
沙羅双樹の花の色
盛者必衰の理をあらわす
おごれる人も久しからず
ただ春の世の夢のごとし
たけき者も遂には滅びぬ
偏に風の前の塵に同じ
衆院選の結果を見ながら、平家物語の冒頭が頭の中で反復される。
結局、今回の選挙はそれに尽きるのではないか。
要するに、平家物語の頃から、いや、それ以前からずっとこの世を支配してきた鉄則が、今回も冷徹に適用されたというだけのこと。驚くことでも、新しいことでもない。新しいと感じるなら、それは僕らが歴史的な健忘症にかかっているだけなのである。
盛者必衰の法則はもちろん、大勝した民主党にも当てはまる。
いや、圧勝してしまっただけに、これからが大変である。
大勝の後は、大敗が待っている。
そのことは、自民党が身を以て証明してくれた。
諸行無常の響きあり
沙羅双樹の花の色
盛者必衰の理をあらわす
おごれる人も久しからず
ただ春の世の夢のごとし
たけき者も遂には滅びぬ
偏に風の前の塵に同じ
衆院選の結果を見ながら、平家物語の冒頭が頭の中で反復される。
結局、今回の選挙はそれに尽きるのではないか。
要するに、平家物語の頃から、いや、それ以前からずっとこの世を支配してきた鉄則が、今回も冷徹に適用されたというだけのこと。驚くことでも、新しいことでもない。新しいと感じるなら、それは僕らが歴史的な健忘症にかかっているだけなのである。
盛者必衰の法則はもちろん、大勝した民主党にも当てはまる。
いや、圧勝してしまっただけに、これからが大変である。
大勝の後は、大敗が待っている。
そのことは、自民党が身を以て証明してくれた。
Interview on BBC
Now you can listen to my comments on Japanese general election on BBC Radio's "The World Today." My interview segment starts around 27 minutes into the program.
昨晩、BBCのラジオで今回の衆議院選挙についてコメントしました。下記のサイトで聴けます。番組に入って27分目くらいです。
http://www.bbc.co.uk/programmes/p0041m3s#synopsis
昨晩、BBCのラジオで今回の衆議院選挙についてコメントしました。下記のサイトで聴けます。番組に入って27分目くらいです。
http://www.bbc.co.uk/programmes/p0041m3s#synopsis
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Friday, August 28, 2009
『精神』in 広島・仙台
8/29(土)から、広島の横川シネマと仙台のチネ・ラヴィータでも『精神』の公開が始まります。
横川シネマ(13:30/16:00/18:30)
http://yokogawa-cine.jugem.jp/
チネ・ラヴィータ(10:30/21:00)
http://forum-movie.net/sendai/timetable.html
それから、8/30の投票日(日本時間)に、BBCのラジオ「World Today」に出演し、今回の衆議院選挙についてコメントする予定です。
http://www.bbc.co.uk/worldservice/
『選挙』も各地で上映中!
http://www.laboratoryx.us/campaignjp/screenings.html
横川シネマ(13:30/16:00/18:30)
http://yokogawa-cine.jugem.jp/
チネ・ラヴィータ(10:30/21:00)
http://forum-movie.net/sendai/timetable.html
それから、8/30の投票日(日本時間)に、BBCのラジオ「World Today」に出演し、今回の衆議院選挙についてコメントする予定です。
http://www.bbc.co.uk/worldservice/
『選挙』も各地で上映中!
http://www.laboratoryx.us/campaignjp/screenings.html
Wednesday, August 26, 2009
グリーンな電力
数年前の日記にも書いたが、ニューヨークの自宅では、風力と水力(非ダム)で発電された電気だけを購入して使っている。
今年も契約更新の案内がきた。これで4年目だ。
ニューヨークの平均的な家庭の電力のソースの内訳は、
石炭18%
原子力29%
石油12%
天然ガス22%
水力17%
その他2%
だそうだ。
しかしウチは電力会社と特別な契約をしているので、
風力35%
水力65%(川の流れを使う=非ダム)
になる。
とはいえ、別にウチに特別な電線が引かれているわけではない。だから、風のないときに電力が弱まったりとか、そういう問題も無い。
では、どういう仕組みかというと、ウチが使う分の電力を、電力会社は風力発電所や水力発電所から買うことが義務づけられている。だから、実質的にウチの電力はグリーンだというわけ。
普通の電力よりキロワット当たり1セントだけ料金は高め(13.1 Cents/kWh)だけど、わが家の生活だけでも原発や石炭、石油に依存せずに済むのは気分が良い。原発推進派がよく使う「自分も原発で発電された電力を使っておきながら、原発に反対するな」という常套句にも反論しやすい。
日本にも似た様な仕組みができつつあるようだ。
http://ja.wikipedia.org/wiki/グリーン電力証書
http://www.energygreen.co.jp/
今年も契約更新の案内がきた。これで4年目だ。
ニューヨークの平均的な家庭の電力のソースの内訳は、
石炭18%
原子力29%
石油12%
天然ガス22%
水力17%
その他2%
だそうだ。
しかしウチは電力会社と特別な契約をしているので、
風力35%
水力65%(川の流れを使う=非ダム)
になる。
とはいえ、別にウチに特別な電線が引かれているわけではない。だから、風のないときに電力が弱まったりとか、そういう問題も無い。
では、どういう仕組みかというと、ウチが使う分の電力を、電力会社は風力発電所や水力発電所から買うことが義務づけられている。だから、実質的にウチの電力はグリーンだというわけ。
普通の電力よりキロワット当たり1セントだけ料金は高め(13.1 Cents/kWh)だけど、わが家の生活だけでも原発や石炭、石油に依存せずに済むのは気分が良い。原発推進派がよく使う「自分も原発で発電された電力を使っておきながら、原発に反対するな」という常套句にも反論しやすい。
日本にも似た様な仕組みができつつあるようだ。
http://ja.wikipedia.org/wiki/グリーン電力証書
http://www.energygreen.co.jp/
Monday, August 24, 2009
森達也『リアル共同幻想論』と『選挙』
森達也さんが、連載中の『リアル共同幻想論』で、拙作『選挙』などを素材に公職選挙法について論じている(僕との会話もちょっと出てる:森ファンとしては、何となく嬉しい)。
http://diamond.jp/series/mori/10026/
公職選挙法の問題を、共同幻想という視点から論じたのは、森さんらしい鋭い視点だと思う。公職選挙法自体も矛盾だらけの悪法だけれど、それと同じくらい問題なのは、それに抵触するのを恐れて、何もかも自主規制してしまう日本人なのではないか。
記事によると、森さんが特定の候補者を応援しているという理由だけで、あるテレビ局は森さんの出演をキャンセルしたという。これは、放送局が法解釈を厳密に行ったというわけではなく、ちょっとでも危険性があることは念のためにやめておこうという、過剰な安全策に過ぎないと思う。(もしくは、政治的な意図を疑ってしまう。)それは、道ゆく人やら看板やら、何でもかんでもモザイクをかけてしまうのと同じ心理であり、まさに共同幻想である。
実は、『選挙』を07年に日本公開する際、参議院選挙にぶつけてロードショーをしたかったので、僕らも公職選挙法との兼ね合いについては随分と心配をし、弁護士にも相談した。弁護士の答えは、合法だけれども、警察のさじ加減ひとつで問題視したりしなかったりするので、100%は太鼓判を押せない、という趣旨だったと記憶している。まあ、この時点で、たいていの放送局や配給会社なら「じゃあ、やめておこう」と思うのだろう。
けれども、『選挙』は特定の候補者や政党を応援しているわけでも、批判しているわけでもない。筋論から言えば、問題があるはずがないのである。
僕らは、「お上」から難癖がついたら、その是非を世論に問いかけ、社会問題化させてしまおうと腹をくくった。そしたら客も入るし(笑)。それがこじれて上映中止になったり、逮捕者が出たりするなら、それも面白いじゃないか。そう考えて、公開に踏み切った(ちなみに弁護士によると、逮捕されるとしたら、それは映画の作り手ではなくて映画館主など興行側だそうです 笑)。覚悟してからは、問題化することを半ば心待ちにした。
結局、残念ながら?お上からは警告も何も来なかった。
その『選挙』、ただいま復活ロードショー中です。もちろん、選挙期間中も上映しています(笑)。
http://www.laboratoryx.us/campaignjp/screenings.html
http://diamond.jp/series/mori/10026/
公職選挙法の問題を、共同幻想という視点から論じたのは、森さんらしい鋭い視点だと思う。公職選挙法自体も矛盾だらけの悪法だけれど、それと同じくらい問題なのは、それに抵触するのを恐れて、何もかも自主規制してしまう日本人なのではないか。
記事によると、森さんが特定の候補者を応援しているという理由だけで、あるテレビ局は森さんの出演をキャンセルしたという。これは、放送局が法解釈を厳密に行ったというわけではなく、ちょっとでも危険性があることは念のためにやめておこうという、過剰な安全策に過ぎないと思う。(もしくは、政治的な意図を疑ってしまう。)それは、道ゆく人やら看板やら、何でもかんでもモザイクをかけてしまうのと同じ心理であり、まさに共同幻想である。
実は、『選挙』を07年に日本公開する際、参議院選挙にぶつけてロードショーをしたかったので、僕らも公職選挙法との兼ね合いについては随分と心配をし、弁護士にも相談した。弁護士の答えは、合法だけれども、警察のさじ加減ひとつで問題視したりしなかったりするので、100%は太鼓判を押せない、という趣旨だったと記憶している。まあ、この時点で、たいていの放送局や配給会社なら「じゃあ、やめておこう」と思うのだろう。
けれども、『選挙』は特定の候補者や政党を応援しているわけでも、批判しているわけでもない。筋論から言えば、問題があるはずがないのである。
僕らは、「お上」から難癖がついたら、その是非を世論に問いかけ、社会問題化させてしまおうと腹をくくった。そしたら客も入るし(笑)。それがこじれて上映中止になったり、逮捕者が出たりするなら、それも面白いじゃないか。そう考えて、公開に踏み切った(ちなみに弁護士によると、逮捕されるとしたら、それは映画の作り手ではなくて映画館主など興行側だそうです 笑)。覚悟してからは、問題化することを半ば心待ちにした。
結局、残念ながら?お上からは警告も何も来なかった。
その『選挙』、ただいま復活ロードショー中です。もちろん、選挙期間中も上映しています(笑)。
http://www.laboratoryx.us/campaignjp/screenings.html
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Sunday, August 23, 2009
在外投票
昨日はニューヨーク総領事館まで、カミさんと一緒に在外投票へ行って来た。
4年前のいわゆる「郵政選挙」のとき、世論が極端に自民党支持に傾き、僕の周りでも普段は自民党に批判的な人まで「今回は小泉に入れる」と言っていた。それを眺めながら、「どうして日本人はこうも流され易いんだ?危ないなあ」と思っていたのだが、今回は全く白と黒が反転し、民主党の一人勝ちになりそうで、またまた「危ないなあ」と危機感を募らせている。
僕は、様々な失政が続いた政権はその座を明け渡すべきだと考えているし、そうした「責任を取る」というプロセス無しには民主主義という「最悪の中の最良のシステム」は、健全に機能し得ないと思っている。そして、「責任力」という自民党のキャッチフレーズが悪い冗談か自虐パロディーのようにしか聞こえない状況の中、今回の選挙で政権交代し得ないようなら、日本に未来はないとさえ思っている。
しかし、ここで忘れてならないのは、「絶対的権力は絶対的に腐敗する」という原理である。そして、権力に権力を付与するのは、民主主義というシステムにおいては、われわれ国民なのである。
実際、「自民党中心の政治と官僚組織=権力」が腐敗した原因は、戦後を通じて、国民に過剰な信任を与えられて来たからに他ならない。そして、民主党が大勝した瞬間、今度は彼らが権力を付与されるのであり、「絶対的権力は絶対的に腐敗する」という原理は、そのまま彼らに適用され始めるのである。
僕はそんなことをつらつらと考えながら、選挙後の4年間を想像しながら、投票先を決めた。
ちなみに、在外投票者は、最高裁裁判官の国民審査をできないことが分かった。これは明らかに憲法違反である。強く抗議するとともに、早急な法改正を望む。
4年前のいわゆる「郵政選挙」のとき、世論が極端に自民党支持に傾き、僕の周りでも普段は自民党に批判的な人まで「今回は小泉に入れる」と言っていた。それを眺めながら、「どうして日本人はこうも流され易いんだ?危ないなあ」と思っていたのだが、今回は全く白と黒が反転し、民主党の一人勝ちになりそうで、またまた「危ないなあ」と危機感を募らせている。
僕は、様々な失政が続いた政権はその座を明け渡すべきだと考えているし、そうした「責任を取る」というプロセス無しには民主主義という「最悪の中の最良のシステム」は、健全に機能し得ないと思っている。そして、「責任力」という自民党のキャッチフレーズが悪い冗談か自虐パロディーのようにしか聞こえない状況の中、今回の選挙で政権交代し得ないようなら、日本に未来はないとさえ思っている。
しかし、ここで忘れてならないのは、「絶対的権力は絶対的に腐敗する」という原理である。そして、権力に権力を付与するのは、民主主義というシステムにおいては、われわれ国民なのである。
実際、「自民党中心の政治と官僚組織=権力」が腐敗した原因は、戦後を通じて、国民に過剰な信任を与えられて来たからに他ならない。そして、民主党が大勝した瞬間、今度は彼らが権力を付与されるのであり、「絶対的権力は絶対的に腐敗する」という原理は、そのまま彼らに適用され始めるのである。
僕はそんなことをつらつらと考えながら、選挙後の4年間を想像しながら、投票先を決めた。
ちなみに、在外投票者は、最高裁裁判官の国民審査をできないことが分かった。これは明らかに憲法違反である。強く抗議するとともに、早急な法改正を望む。
Saturday, August 22, 2009
ヤン先生の鍼
一年くらいほぼノンストップで走り回り、心身ともに疲れきっている気がするので、昨日は行きつけの鍼の先生のところに出掛けた。中国人のヤン先生。
ヤン先生には、妻に勧められて14年以上前からお世話になっている。顔色と脈拍と舌を観るだけで、ほとんど問診もせず、どこが悪いとか説明もせずに、ニコニコしながらひょいひょいと鍼を打ってくれる。
前に夫婦で治療してもらったとき、僕はハリネズミみたいにたくさん打たれたのに、カミさんは3本(!)だけしか打たれず不満そうだった。「要するに健康だってことでしょ。良かったじゃん」とニヤニヤしながら僕は言った。妻は釈然としない顔をしていた。それが妙に可笑しかった。
ヤン先生に関しては、こんなエピソードもある。
妻が自分の健康状態に不安を抱き、戦々恐々としてながら診察してもらったとき、顔色を観ただけで「大丈夫!」と太鼓判を押された。「どうしてそう言えるんですか?」と聞いたら、「だって旦那の顔が福の相をしている。その奥さんが深刻な病気になるわけないもの」と言われたそうだ。
冗談なのか、本気なのか分からないけれど、僕はそういう「診察」は、実は極めて正確なんじゃないかと思っている。
検査が大好きなカミさんは、ヤン先生の直観的な所見には飽き足らず、不安を感じては西洋医学の検診に行くのだが、その度に影か何かが見つかって再検査、再検査と、より機器や検査の精度を増しながら繰り返し、最終的には「どこも悪くないみたい…」と煮え切らない結果に終わる。
西洋医学は部分しか観ないのに対し、ヤン先生は全体を観ているのだろう。
まあ、とにかくそういうヤン先生に診てもらった。「健康そうだね!」とニコニコしながら、全身にくまなく鍼を打たれた。
ヤン先生には、妻に勧められて14年以上前からお世話になっている。顔色と脈拍と舌を観るだけで、ほとんど問診もせず、どこが悪いとか説明もせずに、ニコニコしながらひょいひょいと鍼を打ってくれる。
前に夫婦で治療してもらったとき、僕はハリネズミみたいにたくさん打たれたのに、カミさんは3本(!)だけしか打たれず不満そうだった。「要するに健康だってことでしょ。良かったじゃん」とニヤニヤしながら僕は言った。妻は釈然としない顔をしていた。それが妙に可笑しかった。
ヤン先生に関しては、こんなエピソードもある。
妻が自分の健康状態に不安を抱き、戦々恐々としてながら診察してもらったとき、顔色を観ただけで「大丈夫!」と太鼓判を押された。「どうしてそう言えるんですか?」と聞いたら、「だって旦那の顔が福の相をしている。その奥さんが深刻な病気になるわけないもの」と言われたそうだ。
冗談なのか、本気なのか分からないけれど、僕はそういう「診察」は、実は極めて正確なんじゃないかと思っている。
検査が大好きなカミさんは、ヤン先生の直観的な所見には飽き足らず、不安を感じては西洋医学の検診に行くのだが、その度に影か何かが見つかって再検査、再検査と、より機器や検査の精度を増しながら繰り返し、最終的には「どこも悪くないみたい…」と煮え切らない結果に終わる。
西洋医学は部分しか観ないのに対し、ヤン先生は全体を観ているのだろう。
まあ、とにかくそういうヤン先生に診てもらった。「健康そうだね!」とニコニコしながら、全身にくまなく鍼を打たれた。
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