一年くらいほぼノンストップで走り回り、心身ともに疲れきっている気がするので、昨日は行きつけの鍼の先生のところに出掛けた。中国人のヤン先生。
ヤン先生には、妻に勧められて14年以上前からお世話になっている。顔色と脈拍と舌を観るだけで、ほとんど問診もせず、どこが悪いとか説明もせずに、ニコニコしながらひょいひょいと鍼を打ってくれる。
前に夫婦で治療してもらったとき、僕はハリネズミみたいにたくさん打たれたのに、カミさんは3本(!)だけしか打たれず不満そうだった。「要するに健康だってことでしょ。良かったじゃん」とニヤニヤしながら僕は言った。妻は釈然としない顔をしていた。それが妙に可笑しかった。
ヤン先生に関しては、こんなエピソードもある。
妻が自分の健康状態に不安を抱き、戦々恐々としてながら診察してもらったとき、顔色を観ただけで「大丈夫!」と太鼓判を押された。「どうしてそう言えるんですか?」と聞いたら、「だって旦那の顔が福の相をしている。その奥さんが深刻な病気になるわけないもの」と言われたそうだ。
冗談なのか、本気なのか分からないけれど、僕はそういう「診察」は、実は極めて正確なんじゃないかと思っている。
検査が大好きなカミさんは、ヤン先生の直観的な所見には飽き足らず、不安を感じては西洋医学の検診に行くのだが、その度に影か何かが見つかって再検査、再検査と、より機器や検査の精度を増しながら繰り返し、最終的には「どこも悪くないみたい…」と煮え切らない結果に終わる。
西洋医学は部分しか観ないのに対し、ヤン先生は全体を観ているのだろう。
まあ、とにかくそういうヤン先生に診てもらった。「健康そうだね!」とニコニコしながら、全身にくまなく鍼を打たれた。
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