遅まきながら、観察映画第3弾となる『演劇(仮題)』の映像素材を編集機に取り込む作業を始めた(これをキャプチャーという)。リアルタイムで取り込みながら映像を観て、内容を書き出して行く(これをロギングという)。
全部で約310時間も撮ってしまったので、1日7〜8時間作業しても、1か月以上かかる計算である。『選挙』は60時間、『精神』は70時間しか回らなかった。今回はなんでこんなに撮っちゃったんだろうと、自分に呆れながら作業を続けている。
撮った映像を観るのはいつも、苦く甘い経験である。撮影時には気付かなかった思わぬ発見があって嬉しくなったり、決定的瞬間にカメラがしくじっているのを目の当たりにしたり。
これが別のカメラマンが撮った映像なら、下手クソなカメラワークに「あいつ何やってんだ!チッ」と舌打ちして発散できるのであるが、僕の場合自分で回してるから怒りをぶつける場所に困る。
実際、「何を考えていまパン(カメラを水平にふること)をしたんだ、お前はアホか?」と、そのときの自分の行動が今から観れば全く信じがたく、他人がやったポカのように感じることがある。ホントに不思議だ。そのくせ、絶妙なカメラワークを観たときは「俺、天才かも」とかつぶやいたりするのだから、我ながらゲンキンなものである。
編集作業お疲れ様です。
ReplyDelete朝日新聞で初めて想田監督の存在を知り、映画「精神」と、遡って映画「選挙」を拝見した者です。
過去の作品との録画時間の差を書かれていますが、今回はさぞかし骨の折れる作業になるだろうな~と推察すると同時に、次回作への期待が膨らみます。
私は人に雇われて働いた経験しかないので、監督のように全てが「自己責任」となる仕事ぶりは、大変だろうけれどやりがいがあって面白そうだな、と非常に羨ましく思いました。
お体に気を付けて、頑張って下さい。
もぐさん、ありがとうございます!
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