ホテルに帰って一息ついた後は、ドキュメンタリー『精神』の鑑賞へ。ニューヨーク在住の想田和弘監督が、撮影30日、編集10ヶ月をかけて作り上げた作品で、釜山国際映画祭・最優秀ドキュメンタリー賞を受賞するなど、世界中から注目が集まっている映画。タイトルからも察しが付くように、現代の日本に生きる精神を患っている人々の素顔を追いかけています。そんな重いテーマを深夜に見るのは正直キツいかも……と、多少の不安はありましたが、気が付けば135分が経過。複雑な心境でエンディングを迎えていたのです。そして、驚いたのは真夜中にもかかわらず多く人が鑑賞していたこと。これには監督自身も驚いていたよう。
さらに、その後のティーチインは1時間に及び、ゆうばり映画祭史上最長のティーチインという記録まで樹立してしまったのです。賛否両論ではありましたが「観客に考える余地を与えるものが作りたかった」という監督の意図に、私たちは見ごとはまったということです。“観察映画”と言われるこの『精神』。決して楽しい映画ではないですが、ここまで人々を考えさせる、論じさせる映画は久々でした。6月に公開となるので、気になる方はチェックしてみてください。ちなみに、1時間のティーチインの後、会場の外に出てから観客同士でトークが始まり、途中から監督も加わって1時間以上立ち話に。ホテルの部屋に戻っても話が尽きることはなく、ルームメイトと朝の4時まで話し込んでしまいました。
(text/photo:Rie Shintani)
全文はこちらで。写真も。
http://www.tsutaya.co.jp/cinema/ch/yubari09/repo_3.html
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