Monday, September 01, 2014

選書フェア:「熱狂なきファシズム」へ抵抗(レジスト)するために


書店「リブロ」で「熱狂なきファシズム」へ抵抗(レジスト)するために」がスタートしました。拙著『熱狂なきファシズム ニッポンの無関心を観察する』(河出書房新社)と併読するのにおススメの本を約40冊選び、それぞれの本に短くコメントさせていただきました。コメントはリーフレットにまとめられ、無料で配布されています。ぜひ書店へお出掛け下さい。以下は企画趣旨。

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「熱狂なきファシズム」は、人々の無関心と「否認」の中、みんなに気づかれないうちに、低温火傷のごとくじわじわと静かに進行する。その流れに棹を差し抵抗できるのは、主体的で自律的で能動的な「個人」である。この選書フェアでは、「拙著と併せて読んでいただくとよいのではないか」と感じる本を、独断と偏見で、思いつくままに列挙させていただいた。どの本も、私たちの主体性と自律性と能動性を起動したり、強化したりする手助けになると信じる。

選ばせていただいた本:

「怒らないこと」(アルボムッレ・スマナサーラ)
「欲ばらないこと」(アルボムッレ・スマナサーラ)
「バカの理由」(アルボムッレ・スマナサーラ)
「それでも、日本人は「戦争」を選んだ」(加藤陽子)
「草の根のファシズム 日本民衆の戦争体験」(吉見義明)
「1945年のクリスマス」(ベアテ・シロタ・ゴードン)
「憲法 第五版」(芦部信喜)
「憲法を守るのは誰か」(青井未帆)
「秘密保護法 何が問題か――検証と批判」(海渡雄一ほか)
「原発・正力・CIA―機密文書で読む昭和裏面史」(有馬哲夫)
「ブラック企業 日本を食いつぶす妖怪」(今野晴貴)
「不愉快な現実 中国の大国化、米国の戦略転換」(孫崎享)
「街場の憂国会議 日本はこれからどうなるのか」(内田樹ほか)
「来るべき民主主義 小平市都道328号線と近代政治哲学の諸問題」(國分功一郎)
「「リベラル保守」宣言」(中島岳志)
「ヒーローを待っていても世界は変わらない」(湯浅誠)
「木を植えた男」(ジャン ジオノ (著), フレデリック バック (イラスト))
「医者 井戸を掘る―アフガン旱魃との闘い 」(中村哲)
「反貧困 半生の記」(宇都宮健児)
「「ひと」として大切なこと」(渡辺和子)
「ロックで独立する方法」(忌野清志郎)
「消費をやめる 銭湯経済のすすめ」(平川克美)
「里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く」(藻谷浩介、NHK広島取材班)
「下流志向」(内田樹)
「不正選挙」(マーク・クリスピン・ミラー)
「1984年」(ジョージ・オーウェル)
「動物農場」(ジョージ・オーウェル)
「大衆の反逆」(オルテガ・イ・ガセット)
「自由からの逃走」(エーリッヒ・フロム)
「ドキュメンタリー映画の地平」(佐藤真)
「全貌フレデリック・ワイズマン」(土本典昭、 鈴木一誌)
「観ずに死ねるか ! 傑作ドキュメンタリー88」(鉄人社)
「「A」撮影日誌」(森達也)
「思考の整理学」(外山滋比古)
「ネコを撮る」(岩合光昭)
「平田オリザの仕事1 現代口語演劇のために」(平田オリザ)
「芸術立国論」(平田オリザ)
「雲は答えなかった 高級官僚 その生と死」(是枝裕和)
「うらおもて人生録」(色川武大)

Sunday, August 31, 2014

秘密保護法の重大な問題点

秘密保護法の問題点は権力にフリーハンドを与え過ぎて暴走を止められないことにある。例えば万が一、満州事変のような事件を自衛隊が起こしたとしたらどうか?自衛隊が自作自演の爆破をしたことは当然特定秘密に指定されるだろう。するとそれをスクープしたジャーナリストは犯罪者になる。

戦時中、秘密保護法によく似た法律に軍機保護法というのがあった。これは平時にはあまり活用されなかったが、日中戦争に突入した頃から威力を発揮。総力戦になると日本軍の「戦死者の数」すら軍事機密に指定された。「日本が負けている」という情報はトップシークレットだったからだ。

戦死者の数すら機密だという状況では、メディアは戦況の独自取材など不可能。政府が出す公式情報(大本営発表)を垂れ流すしかなくなる。僕が懸念するのは、秘密保護法下でも同じことが起きえるということだ。少なくとも秘密保護法に「戦死者の数を秘密に指定してはならない」とは書いていない。

秘密保護法には秘密に指定できる事項として「自衛隊の運用又はこれに関する見積もり若しくは計画若しくは研究」とある。物凄く広い。「自衛隊の戦死者の数」がこれに入ると解釈されても不思議ではない。つまりチェック機関ができても、彼らは戦死者の数を秘密に指定した行為を違法と断定できない。

よく「チェック機関を作るので権力を制御できる」という議論を聞くが、極めて危ういことがお分かりだろう。秘密保護法は秘密に指定できる範囲が広すぎるので、「何を秘密に指定すると違法になるか」がそもそも分からないのである。これではチェックしても意味がない。全部「適法」になりうるんだから。

取材の自由については「出版又は報道の業務に従事する者の取材行為については、専ら公益を図る目的を有し、かつ、法令違反又は著しく不当な方法によるものと認められない限りは、これを正当な業務による行為とするものとする」とあるが、これもまやかしだ。

例えば、原発事故が起きて20キロ圏内が立ち入り禁止になり、取材者が圏内に潜入して「秘密」に指定された重要な情報をスクープしたとする。その行為はジャーナリズムの使命であり、国民の利益にもかなうが、法令違反だ。ということは、秘密保護法違反の重罪に問われる恐れが強い。

法令違反が絡まなくても問題だ。例えば僕が取材活動を通じて特定秘密を知ったとする。その時点で秘密保護法違反であり裁判になるだろう。しかし秘密の内容は僕の弁護人には開示されない可能性が高い。秘密だから。ということは、そもそも秘密に指定した行為が正当かどうか、裁判で争えないことになる。

秘密保護法は人間観にも統一性がない。「厳罰を課さなければ漏洩を防げない」と「漏らす側」には性悪説を採る一方で、秘密を「指定する側」には性善説を採り、不適切な指定に対する罰則がなく、統一基準という名の努力目標しかない。権力に対する無条件の信頼を求めている。著しくアンバランスである。

先週の日曜討論では、そういうことを全部クリアに言いたかったんだけど、発言時間が限られていて充分に展開できなかった。この一週間、ずっとそのことが自分の中でくすぶっていたので、吐き出してみた。

Wednesday, August 20, 2014

『熱狂なきファシズム ニッポンの無関心を観察する』刊行記念イベント

『熱狂なきファシズム ニッポンの無関心を観察する』(河出書房新社)の見本が届いた。なかなかよい出来だと自画自賛。

今度の日曜日(8/24)、東京の青山ブックセンター本店で、12:00から森達也さんをゲストに刊行記念トークイベントします。題して「民主主義を"自殺"に追いやるのは誰か」。

『熱狂なきファシズム 〜ニッポンの無関心を観察する〜』刊行記念
想田和弘×森達也 トークイベント
「民主主義を"自殺"に追いやるのは誰か」

■2014年8月24日(日)12:00~(開場11:30~) +サイン会
■会場:青山ブックセンター本店内・大教室
■定員:110名様
■入場料:1,080円(税込)
■ご参加方法:
[1] 青山ブックセンターウェブサイトの「オンライン予約」にて受付。
http://www.aoyamabc.jp/event/soda-mori/
[2] 本店店頭にてチケット引換券を販売。
 ※電話予約は行っておりません。
■ご予約電話: 青山ブックセンター本店・03-5485-5511
■受付時間: 10:00~22:00
(※受付時間は、お問い合わせ店舗の営業時間内となります。御注意下さい。)
■受付開始日:2014年8月5日(火)10:00~

イベント内容
憲法改定、集団的自衛権、秘密保護法、原発再稼働............主権者が「消費者化」し、政治への無関心が広がる中、誇大広告のような政策とマーケティングに翻弄され、じわじわと低温火傷のように進行していく「熱狂なきファシズム」。民主主義のゆるやかな自殺を食い止める方法は、いったいあるのだろうか。

http://www.kawade.co.jp/news/2014/08/824.html

Thursday, May 29, 2014

Complaint to BBB

If you're using Airnex Communications Inc (http://www.airnex.com/index.html) for long distance and other services, we suggest you look into your bills. They may have cheated you!

I have filed a complaint to BBB (Better Business Bureau) because they refuses to admit/correct their fraudulent billing practices. We've been their customer since 2001, but we immediately terminated their services because we cannot trust them anymore. The complaint is copied and pasted below.

エアネクス(http://www.airnex.com/index.html)という会社を長距離電話サービスなどに使っているみなさん、請求書をちゃんと確かめた方がいいです(日本にはあんまりいないかな)。詐欺的な水増し請求をされているかもしれません!要はこちらが気づかないように20%の水増し請求をしたり、二重に電話代を請求したりと、無茶苦茶なのです。

苦情を申し上げたところ、否を認めず適当な金額でコトを納めようとしたので、BBBという不正な商行為を規制する機関に問題を通知しました。2001年から使っていたんだけど、信頼を著しく損ねたので即刻解約しました。下記が通知の全文です。めちゃくちゃ忙しいのに何やってんだ、俺。

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Airnex is doing Fraudulent billing practices (hidden charges) and double charges but refuses to admit it or correct it in a proper way.

We have been a loyal customer to Ainex Communications Inc for our long distance phone services since 2001, and we have enrolled in their automatic payment system for many years. Our account number is xxxxxxx.

But on May 27, 2014, we noticed that they've been charging us much higher than they should.

1) For example, in the invoice closing on April 30, 2014, they charged for $29.00 for "Long Distance Access & Usage" but if we calculated our usage based on the "call details", it was only $24.17. And when we checked the previous month (closing date:March 31), they charged $68.68 when in fact, we only used $45.35. We do not know when this kind of billing practice exactly started because many of our invoices are missing, but it looks they have been doing this for a while.

2) We also noticed that they've been doing double charges of calls for at least over the last two year period. For example, the same exact calls we made on 3/29 and 3/30 in 2014 for Japan were charged on two invoices whose closing dates are April 30 and March 31.

3) We also noticed that they charged late fee of $20.00 in the invoice whose closing date was October 31, 2013. But how can we be late if we are enrolled in their automatic payment system?

We don't keep all the invoices so we have no idea when it all started.

On May 27, 2014, we called the company's Japanese speaking customer service. Ms. Yamada, who refused to give us the full name because of their "company policy," said that they are entitled to add up to 20% of the long distance calls we made and that's in their "terms of conditions" on their website. And that's her answer to the 1) problem we had.

But we have never received any letters or notices explaining that. The invoice doesn't even mention or explain the fact that the charges are increased. It's totally invisible! The only way we could find out about the increased charges is by manually calculating our usages. But who calculates? Isn't it fraudulent? We certainly feel we've been cheated. In the invoice of June 30, 2013, there was no such increased charges so it's probably something they started after that.

To Ms. Yamada, we demanded that the company should review all of our invoices in the past and refund all the money they overcharged. Ms. Yamada said that they can only go back to 3 months to review our invoices but we said that's not acceptable for us. She promised to consult her boss and that she would call us again.

On May 28, Ms. Yamada called us after consulting her boss. She said she will refund $20+ for the past 3 months bills but she can't go back further. Instead, she wanted to pay us an additional $50 to settle the case($70+ in total). We refused and demanded the full investigation.

Then, she called us again. She offered $20+ and $100 to settle the case ($120+ in total). She said that's the maximum the company can offer. We refused and demanded the full investigation.

That's where we stand now.

My request is very simple. Review all of our invoices and refund what has been overcharged. Why can't they do that? We don't understand. It should be their very basic responsibility.

I suspect that the company is strategically employing such a fraudulent billing practices to increase their revenue.

Because we lost our trust to the company, we cancelled their services immediately. We are waiting for their sincere apology, acknowledgment of their mistake, full investigation, and a full refund.

Tuesday, May 27, 2014

『選挙』『精神』配給権の移行について

お知らせ:拙作『選挙』と『精神』の日本での配給権はこれまでアステア社にありましたが、先方の契約不履行状態(未払金など)が正されないため、双方合意の上、2014年5月14日づけで配給契約を正式に打ち切りました。この5年間、改善を待ち続けた末の苦渋の決断です。

2作品とも、今後の日本での配給は合同会社東風(『Peace』『演劇1・2』『選挙2』の配給会社)に担当していただきますので、みなさん、引き続きどうぞよろしくお願い致します。