NEWS

Latest documentary "Oyster Factory" has been officially invited to Locarno International Film Festival 2015! 最新作『牡蠣工場』がロカルノ国際映画祭へ正式招待されました!

Tuesday, October 26, 2010

映画『PEACE』コミュ@Mixi

東京フィルメックスでの日本初公開を控え、映画『PEACE』のコミュニティを作りました。Mixiユーザーの皆さん、良かったら参加してくださいませ! 

http://mixi.jp/view_community.pl?id=5313471

Monday, October 25, 2010

PEACE @ Tokyo Filmex

新作『PEACE』は、2010年・東京フィルメックスのコンペ部門に正式招待されています。上映の日時・場所は下記の通り。
日時:2010年11月23日(火・祝日)12時40分
場所:有楽町朝日ホール
http://filmex.net/2010/schedule.html

想田も質疑応答に参ります。

PEACE, my latest feature documentary, is invited to the competition section of Tokyo Filmex 2010. It will be screened with English subtitles. The schedule is below.

Tuesday, November 23, 2010 at 12:40 (National Holiday)
@ Yurakucho Asahi Hall
http://filmex.net/2010/en/schedule.html

Soda will do a Q&A session after the screening.

Monday, October 18, 2010

MENTAL to be screened in Tokyo 映画『精神』再々再上映決定


映画『精神』、渋谷のアップリンクXで再々再上映決定。
11/13(土)~19(金)12:15
11/20(土)~26(金)14:10
11/27(土)~16:20です。
http://bit.ly/97GlMv
上映後の質疑応答の日取りは11/21(日) と 11/24(水)英語字幕付きの上映は毎週木曜と金曜。今回も合い言葉『PEACE』(僕の新作)で当日券を
1000円に割引です。
(先日ツイートした上映時間に誤りがありました。申し訳ありません!)

MENTAL will be screened at Uplink X, Shibuya, Tokyo.
Nov. 13 - 19, 12:15
Nov. 20 - 26, 14:10
Nov. 27 -, 16:20
http://bit.ly/97GlMv
I'm doing Q&A on Nov 21 and Nov 24. If you say "PEACE" (the title of my new documentary) at the box office, the ticket gets discounted to 1000 yen. It will be screened with English subtitles on Thursdays and Fridays. 

Wednesday, October 13, 2010

チリの救出劇に思う

チリの救出全員無事。33人の精神力に脱帽。


しかしスペイン語の生中継を言葉も分からずに観ながら、違和感も憶えざるを得なかった。


まず、賞賛すべきは70日間も冷静さを忘れずに地下で耐えた33人だと思うんだけど、なぜそれが「チリ万歳」になっちゃうのか。「33人万歳」だけでいいじゃないか。そこに、911事件とも共通する奇妙なすり替えを感じるんだな。こういう事件すらナショナリズムに回収されてしまう。そのことがとても残念に思える。


あと、中継を観ているとテレビ・カメラが対象に近すぎて、アメリカのリアリティTVみたいに見えるのも奇妙だった。普通、テレビはあんなに近寄れないだろう、現場に。それが特に変に思えるのは、チリのピニェラ大統領がテレビに出ずっぱりだということとも関係があるかもしれない。作業員が救出される様子と、それを見守る大領領の顔がやたらと切り返しでモンタージュされたり、救出されたばかりの人と大統領との会話が全部クリアな音で生中継されちゃったり、ドキュメンタリー作家の視点からすると、こういうのは臭いんですよ、どうしても。善意や使命感以外の思惑を感じちゃう。


と書いたところで、ピニェラ大統領の支持率が今回の件で10%も飛躍したとのニュースが入った。しかも大統領はTV局の経営で財を築いた人なんだそうだ。やっぱりなあ。あのTVカメラの対象への近さは尋常じゃないと思ったよ。メディアを知り尽くした大統領の、肝いりカメラだったんだなあ。
http://bit.ly/cQoNtz

Thursday, October 07, 2010

「小沢問題」に思うこと

最近、つくづく思うのですが、マスコミやネットを含めたメディアは僕らのリアリティの大きな部分を形成しつつあります。つまり直接この世界から五感を通じて世界を把握するよりも、僕らはメディアの情報を通して世界を把握している。

例えば、僕は小沢一郎さんに会ったこともないし、イラクに行ったこともない。でも小沢さんがどんな政治家なのか、なんとなく分かったつもりでいるし、イラクで何が起きているのか、知っている気になっている。しかしそれはすべてメディアを通して「知って」いるだけの話です。

逆に言うと、少なくとも僕が有する小沢観やイラク戦争観は、メディアを通して醸造されたものだといえます。いや、世の中の社会問題といわれる事象のほとんどはそうでしょう。つまり、それほどメディアが僕の世界像に及ぼす影響は甚大だということです。

そういう意味では、僕ら現代人は虚構の中に生きているのだと思います。映画という虚構を作る人間からすると、それは極めて危険な状態だとも思います。なぜなら、虚構の内容は作り手によって簡単に操作できるからです。

例えば、「『小沢氏はけじめを』という声が69%」であると、朝日新聞緊急世論調査には出てる。世論調査の読み方としてよく言われることですけど、これだって「科学的な客観的な事実」として受け取ってしまうと間違ってしまう。なぜなら、質問項目をよく読んでみると、小沢問題だけで3項目も割いたり、「小沢さんは、民主党を離党するなどのけじめをつけるべきだと思いますか」という訊き方をしたりすること自体、かなり誘導的なわけです。つまり問題設定をすること自体が世論を形成します。

ちょっと分かりにくければ、比較のために別の例を出しましょう。朝日新聞は官房機密費を使ったメディアの買収問題で世論調査をしたこと、ありますか?たぶんしてないか、ほぼ皆無でしょう。つまり、問題として取り上げてない。だから問題自体が消えてしまうのだと思います。逆に小沢問題はことあるごとに、取り上げている。そのこと自体が世論を誘導する機能を担ってしまうと思います。

ちなみに、それは官房機密費問題が小沢問題よりも問題として小さいからではないでしょう。僕からすれば遥かに大きな問題だと思います。しかしマスコミは取り上げない。取り上げても申し訳程度。だから世論は問題視しません。これが小沢問題並みに取り上げてたら、世の中変わりますよ。

面白いのは、ツイッターなどではこの辺の問題についての意見が逆転することです。僕をフォローしたり、僕がフォローしたりする人々の間では、小沢さんは辞めなくてもいいし、官房機密費の方がはるかに大きな問題だという意見が強いし、それがほぼ常識となっている。なぜか?それが真理だからか?いやいや、そういう意見を持つ人が同じ界隈に集まっていて、そういう意見をみんなが書き、かつそれらに各人が影響されているからです。そしてその界隈にいると、それこそが人々の標準的な意見であると錯覚をしてしまう。

つまりツイッターも虚構=メディアの一部だということですね。「マスコミには真実がないけど、ツイッターにはある」という「ツイッター救世主論」みたいなのも散見されますけど、それは明らかに錯覚だと思います。ツイッターもメディアである以上、虚構なのです。マスコミだけしかない世の中よりは、随分とマシだと思いますけどね。

ああ、何が言いたいのか分からなくなってきたな(笑)。まあ、とにかく、小沢さんを巡る問題を眺めながら、そんなことを思いました。みなさん気を付けましょう、冷静になりましょう、ということかな。いや、僕も冷静にならないとな。僕の頭の中も、虚構によって支配されているのです。
ーーー



あっ、もうひとつ書くの忘れた。虚構の中に生きているのは、マスコミの一員としてニュースを作っている人々も同じだ、という点です。よく、「マスコミはこのように世論を操作しようとしている」という陰謀論的な意見を見かけますけど、それだけでマスコミが動いているわけではない。

つまり、マスコミでニュースを書く人も、自分(たち)が書くニュースに影響されて世界像を結んでいて、それに基づいて新たなニュースを書いているのです。この点は案外重要です。

かくいう僕もかつて、NHKの「ニューヨーカーズ」というドキュメンタリー番組を作り始めた頃、自分が作った番組を見ながら、自分で取り上げた主人公について「この人、凄いなあ」なんて思う自分に気づいて、ビックリした経験があります。実際に会った感じでは、あまり凄い人だとは思っていなかったからです。

「作られたリアリティ」は一人歩きして、その作り手をも騙すのです。虚構の再生産です。

それは今僕が映画を作っていても感じることです。映画『選挙』で結ばれた山さんの像は、僕がいま山さんに対して抱いている感情や見方に大きく影響していると思います。もはや、どこからどこまでが映画の影響なのか分からないくらい。

そういうことが、実はメディアの中でも起きているのだと思います。

Wednesday, October 06, 2010

「サンガジャパン」心と仏教

「サンガジャパン」Vol3に僕のインタビューが出ています。『精神』と観察映画と仏教について。面白い本ですからおススメです。下に僕のインタビューの一部をご紹介します。
http://bit.ly/9OSoyr


(前略)―観察の状態でも自分の主観が働いている。インタビューまですると余計な自我、欲望のようなものが入るからでしょうか?

想田:そういうことですね。「無作為の作為」という言葉を僕はよく使います。作品を作るわけですから、作為はあります。でもそれは、無作為になることで良いものを作りたいという作為です。
 僕が「観察映画」と呼んでいる方法の特徴は、あらかじめ対象についてリサーチせず、何も知らない状態で飛び込む、そして興味を引かれるものに虚心坦懐にカメラを向けていく。このやり方をするのは、作為=自我をなるべく取り除きたいからです。というのも、先に情報や知識があると、それらに合うように被写体を誘導したり、「こう発言させたい」などと色々な雑念が出てくるわけです。で、雑念に従って作ってしまうと、作品が自分の貧しい想像の範囲に収まり凡庸になる。自我=作為を抑えることで、自分という狭苦しい枠組みを突破し、一本突き抜けたいという意識があります。
 では、どうやって自我を抑えるのか。それは「観察」です。僕は「ああしよう、こうしよう」と思う気持ちがでてきたら、目の前にあるものを「よく観察するぞ」という気持ちに切換えます。すると、意識が「今、目の前」におりてきます。よく瞑想で言われる「今、ここ」にいられる。…(後略)

Tuesday, October 05, 2010

Interview on PEACE in Korean

For those who speak Korean, here's my interview on PEACE published by Cine 21.

韓国語が読める方々へ。『PEACE』についての僕のインタビューです(Cine 21)。

 http://bit.ly/9Bnnhs