その出だし:
「震災以後、映画で何かを表現する際にどのようなことに配慮すべきか」というお題をいただいた。結論から言えば、「必要なのは配慮ではない。覚悟である」というのが僕の考えである。
東日本大震災、特に原発震災は、われわれに世界観や生き方、更には文明のあり方そのものの根本的な見直しを迫る一大事件である。それが決して突然起きたわけではなく、長い間かけて少しずつ積み重なった原因の当然の結果であるとはいえ。だから、これから作る映画が原発震災の影響を受けることは、むしろ必然だ。影響を受けない方がおかしい。
しかし、それはあくまでも必然的に、「否が応でも影響を受けてしまう」のであって、「何かに配慮して変えるべきこと」ではないはずだ。「配慮する」などという傍観者的余裕は、日本人はおろか、本来ならば人類の誰にもない。問題は、津波のようにわれわれ人間に襲いかかってきた「物事の当然の帰結」をどう受け止め、どのような行動をとるかである。…http://ec.sendenkaigi.com/hanbai/magazine/sendenkaigi/
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