安保法制について「アエラ」から1時間ほど取材を受けた。僕が申し上げたのは、以下のようなポイント。
安倍政権が民主的理念やプロセスにまったく敬意を払わないことで一貫していて、したがって安保法制を通すプロセスにも重大な問題があること。
そうなることは12年に自民党改憲案が出された段階で十分に予想されたこと。
主権者の多数派は安保法制や改憲案には反対だが、安倍政権を倒そうというほどにまでは、残念ながらその点を重視していないこと。
安保法制が通ると、近い将来自衛隊は米軍の子分として「遠くの戦争」に駆り出されるであろうこと。
したがって自衛隊員の戦死者が出るなどして、最初は盛んに報道されるであろうこと。
しかしすぐにメディアも主権者にも飽きが来て、戦死者が出ても新聞のベタ記事にしかならなくなるであろうこと。
そのうちに、戦争に参加していることすら忘れ去られていくであろうこと。
そのように集団的自衛権の発動が既成事実化された上で、憲法改定の発議がなされるであろうこと。
中国と戦争することは、損失があまりに大きくほとんどあり得ないが、「脅威」として軍備拡張に利用されるものであること。
日本では党議拘束があるので、与党議員が安保法制に反対する可能性はほとんどなく、選挙が終わった時点で安保法制が可決されることは既定路線であり、したがって国会での議論がいくら紛糾しても、既定路線がひっくり返る可能性はゼロに近いということ。
したがって国会そのものに緊張感が生まれようもなく、残念ながらアリバイもしくは茶番に近いものであり、だからこそ居眠りする議員も出てくるのだということ。
党議拘束が禁止されるなどすれば、与党内にも緊張感や議論や折衝が生じて、国会がこれほど形骸化することは避けられるのではないかということ。
などなど。
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