特定秘密保護法案、今日、衆院を通過する見込みだとか。最後まで分からないとはいえ、正直、この勝負は決まってしまった感がある。野球に喩えて言うなら、安倍自民は試合開始前から勝利を狙って準備していたのに、反対する側は8回までは遊んでた。それで9回裏に慌てて10点差を返そうとしている。
そもそも、自民党があの改憲案を出してきた時点で、日本社会はもっと騒がなくてはならなかった。そして選挙で絶対に勝たせてはならなかった。なのに国政選挙で2度も圧勝させてしまった。あのとき、すでに安倍自民は大量得点をしていたのだ。これを引っくり返すのは極めて難しい。それは物事の道理。
ただし、この勝負に第2試合がないわけではない。日本国憲法が停止しない限り、次の選挙はやってくる。そこで政権交代をして、秘密保護法案を引っくり返せる可能性がないわけではない。民主主義の継続を望む陣営は、そのことを今から考え活動していかなくてはならない。
それはとても根気のいる作業であることを覚悟しなければならない。いまの日本は、民主主義の足腰そのものが弱っている。体力作りから始めなければどうにもならない状態である。『日本人は民主主義を捨てたがっているのか?』にも書いたが、それこそ一人ひとりによる「不断の努力」が必要だ。
「不断の努力」によって一人ひとりが足腰を鍛えることなく、たとえ政権交代を果たしたとしても、この間の民主党政権と同じ轍を踏むことになる。「風」や「雰囲気」だけで物事を変えようとしても、民主主義は成熟しない。ヒーローを待望しても民主主義は実らない。
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