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Latest documentary "Oyster Factory" has been officially invited to Locarno International Film Festival 2015! 最新作『牡蠣工場』がロカルノ国際映画祭へ正式招待されました!

Thursday, January 21, 2010

鼻血ものの2本

『演劇(仮題)』のロギング作業でカンヅメの日々だが、今日は久々に映画を2本ハシゴした。しかも歴史に残る傑作を2本!

1本目は黒澤明の『生きる』(1952年)である。Film Forumで組まれた黒澤特集の一環。久々に観たけれども、もし人類が200年後も存続していれば、必ずその中に古典として残っていることは間違いない。今観ても全く古くない。むしろ輝きを増している。胃がんを病む志村喬の視点から、残された者の視点に180度回転する構成は、天才的かつ奇跡的と呼ぶほかはない。
http://www.filmforum.org/films/kurosawa.html#121

2本目はMOMA(NY近代美術館)で、敬愛するフレデリック・ワイズマンの『基礎訓練(Basic Training)』(1970年)を観た。ベトナム戦争の最中の米国陸軍の新兵訓練の様子をドキュメントした傑作。キューブリックの『フルメタル・ジャケット』はこの作品を参考にして作られた(実際、ワイズマンから1年もプリントを借りていたそうだ)。本作も、制作から40年たった今でも、全く古くなっていないどころか、いよいよ重要性と批評性を増している。人類は悲しいほど進歩しないのだ。
http://www.moma.org/visit/calendar/films/1028

この度MOMAはワイズマンの映画36本をまとめて購入したそうで、今日から1年間にわたり(!)、月に3本ずつ上映していくそうだ。今夜はその大特集の記念すべきオープニングだった。それだけでも鼻血が出そうだが、今晩はワイズマン氏ご本人も開場を訪れ、トークをされた。凄くお元気そうで、その姿を拝見するだけで感無量だった。

しかしまあ、この間80歳になられたというのに、ワイズマン氏の制作意欲は全く衰えない。最新作は『ボクシング』だそうである。40歳も若いオイラが「疲れた〜」とか言ってちゃ恥ずかしい。

やはり、ワイズマンは「我が永遠のアイドル」なのであった。

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