(略)そう、結論から言うならば、本作の最も重要なポイントのひとつは、「生身の人間を展示しています」という宣言にこそあるのである。それは、マルセル・デュシャンが市販の便器に『泉』という題名を付け、芸術作品として展示した、あの有名な“反芸術”の挑発行為を連想させる。もっと言えば、それはマレビトの会という“反演劇”ゲリラによる宣戦布告とも受け取れるのである。
それはともかく、会場に入って間もなく僕は「展示というなら、徹底的に観てやろうじゃないか」という気持ちに切り替えた。そしてそこに“置いてある”10数点の“展示物”を“ひとつひとつ”まじまじと観始めた。
最初の率直な印象。 「これって、数年前に有楽町で観た『人体の不思議展』みたいだな」 (略)
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