観察映画第2弾『精神』の編集作業は、今、そのおおよそが固まり、仕上げの段階に入っている。あとは英語字幕を付け、整音し、マスターを作るだけである。
ところが、この時期になると「ホントにこれでいいのか?」という疑念が沸々と湧いてくるのが常だから、映画作りとは平坦な道のりではない。締め切りのない自主制作では、なまじ手直しも永遠にできてしまうものだから、始末に悪い。
実際、僕はここ数日間、既に落としたシーンに宝物は混じっていないか、未練がましく掘り起こす作業を始めてしまった。すると、結構あるのである、宝物らしきものが。困ったこと?に。
とはいえ、それを映画に入れようとすると、文脈が乱れたり、冗長になったり、リズムが悪くなったりと、いろいろ不具合も出てくる。出て来てから、ああ、だから入れてなかったんだなあ、と妙に納得したりする。要するに、シーンを落としたのはもう何ヶ月も前のことだったりするから、落とした理由を忘れてしまっているのだ。
それでも、そのようなシーンは、もしかしたら僕が適切な文脈を見つけ出せないからあぶれているだけで、そのうちポンっとどこかにハマり、映画を格段に面白くする可能性もある。その見極めが難しい。
もうしばらく、僕は頭を悩まされそうである。
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