一時帰国中に出掛けた世田谷美術館「横尾忠則展」を巡って、火種がくすぶっているようだ。
前にも書いた通り、これは東大時代の同級生で学芸員の塚田さんが担当した展覧会。横尾ワールド全開の痛快かつ質の高い大展覧会だった。区内の小・中学校22校が、展覧会ツアーを企画していたのも頷ける。
ところが、事前に下見をした教育委員会が「こんなもの子供に見せられん!」と中止を決定し、各学校に通達したらしい。情けないこと甚だしい。
当の横尾さんも当然ご立腹で、ついにご自身の公式サイトで反撃開始!
さて、どうなることやら?
ーーー
追記:Anonymous さんに教えてもらったのですが、東京新聞夕刊に記事が載りました。
東京新聞5月16日の夕刊に載りました。
ReplyDelete広く、まっとうに議論されれば良いなと思います。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2008051602011818.html
anonymousさん
ReplyDeleteコメントとリンクをありがとうございました。願わくば、教育委員会が保護者や社会を畏れて自主規制しなくてもすむような、大らかな雰囲気が世の中に芽生えてほしいですね。
わたしも横尾さんの展覧会を観に行きました。おもしろいなぁと思いました。
ReplyDeleteしかし、昨日、朝日新聞に記事が載っていましたが、確かに芸術としてみるのが筋?なんだと思いますが、小学4年生(しかも大人数、1学年全員が行くんですよね)が観るのには、どうかなぁ…というのが正直の感想です。個人(親子)で行っての鑑賞とはまた違う気がしますし。
横尾さんは、展示される作品は、学芸員の方が選ばれた…とブログに書かれていました。世田谷では、もう何年も鑑賞教室が行われているそうですが(うらやましいですよね。いいなぁ。世田谷)、だとしたら学芸員の方も少し考えられたのでは?と思ってしまいます。
教育委員会が悪いのかどこが悪いのかわかりませんが、これだけ話が大きくなったら、鑑賞教室自体が考え直されてしまいそうですよね。
だとしたら、それが一番不幸な名気がします。子どもにとって
anonymousさん
ReplyDelete>小学4年生(しかも大人数、1学年全員が行くんですよね)が観るのには、どうかなぁ…というのが正直の感想です。
なるほど、そういうご感想を持たれる方がおられるのは、当然だと思いますし、僕も尊重いたします。子供に何を見せたいのか、何を見せたくないのか、というのは個人によって異なると思うからです。
ちなみに、僕には子供はいませんが、いたとしたら、積極的に見せたいと思いますね。確かに多少刺激の強い作品もありますけれど、それは芸術が必然的に持つ性質でして、それを怖がっていたら何も見せられなくなってしまう気がします。横尾さんと糸井さんの対談をお読みになれば分かるかもしれませんが、表層的な見方を超えて鑑賞すれば、芸術的な冒険に満ちあふれた作品群であると僕は思うので、芸術教育にはうってつけだとすら思います。
僕が問題だと思ったのは、教育委員会が一律に中止を決めたことです。しかも秘密裏に、不透明な過程で。子供に見せることに賛否両論ありそうだと思うなら、投票してもらうとか、希望者だけに参加してもらうとか、別の対応があったのではないかと思います。