Saturday, November 06, 2010

考えの変化について

観察映画はこうである、ドキュメンタリーとはこうだ、と過去に言ったり書いたりしたことに縛られちゃダメだな。方法論やドキュメンタリー論についても思い違いや新しい発見は常に出て来るんだから、過去に自分が言ったことを否定しても良いんだよ。でなければ進歩がない。過去に生きることになる。

万物は刻一刻と変化しているわけで。それに抵抗して、変わらないように努力するのは非生産的ともいえる。むしろ、変化を楽しむ態度でいたいわけだな。変化が止まること=死ぬことなんだから。

よく「ブレるのはダメだ」っていう言い方がされるけど、ブレていいんじゃないかな。唯一、ブレない方がいいとしたら、「自分の考えや見方は常に変化します。つまりブレます」という一点。その態度さえブレなければ、中味はブレて多いに結構なんじゃないか?

変化の一番の障害になるのは、「自分は常に正しくあらねばならない」という思い込み。自分の変化を認めることは、過去の言動を否定する、つまり自分は間違っていたということを認めることになるから。でも間違わない人間なんていないんだよ。自分も間違いだらけ。そこから出発しないと。

こんなことをつぶやくのは、カミさんの太極拳の師匠が、教えるごとに言うことが違うらしいんだよ。グランド・マスターと呼ばれる凄い方なんだけど、「70歳超えても毎日発見と学ぶことがあるから」とニコニコしてるらしいんだな。なるほど、だからこそ彼は達人なんだと思ったね。

僕のドキュメンタリーに対する考え方も、実はどんどん変わってきてるんだよね。例えば、ナレーションやBGMなどあんなに否定する必要なかったな、使い方次第じゃん、なんて思ったりさ。でもそういうときにブレーキをかけたくなる自分もいるんだな。そいつを応援しちゃうと実はヤバいんだ。

だから、「こないだ言ってたことは間違ってた、撤回」といつでも言えるようでありたいな。そう言いつつ、僕が今つぶやいてることも、間違ってるかもしれないんだし(笑)。

(ツイッターでつぶやいたことを再構成しました)

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