Wednesday, June 02, 2010

首相辞任に思うこと



鳩山首相辞任演説、なんだか泣ける。

最期を悟った人間の、我のとれた澄み切った心が感じられる。自分が捨て石になる。日本人の、こういう美徳が残っている限り、希望はあるのではないか。そう思わせる。

そういう意味で、彼が僕らのために残し得た最高の演説だと思う。

「国民が聞く耳を持たなくなってしまった」というところだけを取り出して、「国民のせいにしやがって」ということを言う人がたくさんいるけれども、ちゃんと全部演説を聴いたんだろうか。

全文が文章でも読める。
http://bit.ly/bto47g

日本の民主主義はかなり重い病いにかかっている。少なくとも首相の首をすげ替えるといった応急処置みたいなもので治るような、お気楽な病気ではない。下手すりゃ死んでしまう。

しかし、首相が悪いとか、小沢が悪いとか、官僚が悪いとか、アメリカが悪いとか、戦犯探しをする発想では、この状況から抜け出せない。日本の政治は矛盾の糸があまりにも複雑に絡み合っていて、誰が悪いとか、誰が無能とか、答えはない。特効薬だってないし、治してくれる医者もいない。

ひとつひとつ、絡んだ糸をほぐしていくように、自分で治していくしかないんだよ。病気は医者が治すものではなく、自分で治すものなんだよ。

(この文章は、ツイッター上でつぶやいたことを再構成しました)

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