Friday, December 11, 2009

酔いが醒める

ノーベル平和賞の演説で、受賞者が必ずしも平和の担い手ではないことを認識させられるとは、全く皮肉なものである。

前任者があまりにも酷かったので、僕はオバマ氏に過大な期待を抱いていたのかもしれない。さっと酔いが醒めた。

そういえば、オバマ氏は選挙戦中から、イラク戦争は否定するけどアフガン戦争は肯定していた。氏の主張は最初から一貫していたのであり、それを勝手に直視しないようにしていたのは、僕の方だったのかもしれない。世界最強の権力者の意図と行動を、もっとクリティカルに冷静に観ないといけない。

日本の新政権に対しても同じことがいえる。僕も含めた多くの日本人は、民主党政権に対して大きな期待を抱くがために、彼らの不祥事や欠陥に対して目をつぶろうとしていないか?

オバマ氏、戦争の正当性強調
【オスロ時事】2009年のノーベル平和賞授賞式が10日午後(日本時間同日夜)、ノルウェーのオスロ市庁舎で開かれ、「核兵器なき世界」の理念追求や米外交の変革を評価されたオバマ米大統領が、同賞を正式に受賞した。大統領は記念演説で「深い感謝と大いなる謙虚の念」を表す一方、アフガニスタン戦争など自衛や人道目的の武力行使を正当化、国際社会の平和と安定の達成を主導していく決意を表明した。
現職の米大統領がノーベル平和賞を授与されたのは、1906年のセオドア・ルーズベルト、19年のウッドロー・ウィルソンに続き90年ぶり3人目。イラクとアフガニスタンで戦争を進める「戦時」大統領でありながら、約9カ月という最短在任期間で受賞した点でも極めて異例で、論議を呼ぶ平和賞となった。
オバマ大統領は演説で「二つの戦争のさなかにある国家の最高司令官」として、「世界に悪は存在する。時に武力は必要だ」と指摘。平和維持における戦争の役割を認識した上で、「世界の安全保障に対する米国の決意が揺らぐことはない」と宣言した。また、「米国単独では行動できない」として、アフガン戦争に対する国際社会の支持と貢献を求めた。
一方、「核兵器なき世界」の実現追求と核不拡散の取り組みの緊急性を強調。米国が核軍縮を先導することを約束する一方、イランや北朝鮮のような国が不拡散体制を欺くことのないよう国際社会に対処を訴えた。さらに、スーダン・ダルフールの虐殺やミャンマーの抑圧には「相応の結果を伴わなければならない」と警告。イランの民主化弾圧も非難した。

1 comment:

  1. アメリカは何度他国の戦争で失敗すれば気が済むのでしょう。オバマ氏ですら戦争を正当化するのですから、権力志向のある人は多かれ少なかれ同じようなのかも知れません。ノーベル平和賞は勇み足授与でしたね。

    日本では政権交代を望んで民主党に投票した人は皆欲求不満状態だと思います。がっかりすることばかり。残念です。

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